トランプ大統領の税制改革案、高額所得層上位1%に多大な恩恵も

  • パススルー事業体オーナーの税率の引き下げ、高所得者にメリット
  • 「富裕層の得にはならない」との大統領の見解に疑問の声

トランプ米大統領は今月、税制改革案について「富裕層には全く得にならない」と述べていたが、ホワイトハウスと共和党指導部が27日公表した改革案は、高所得者と富裕層に1兆ドル(約113兆円)以上の優遇措置を含んでいる可能性がある。

  アーバン・ブルッキングス税務政策センターのディレクター、レナード・バーマン氏は「これは上位1%のための巨額の減税だ」と指摘。「大統領のレトリックに同意するのは不可能だ」と語った。

  税制改革案では、個人所得税の高額所得者向け税率を議会がどの水準に設定するか未定の部分がある。議会には改革案に示された35%より高く設定する裁量が与えられている。だが別の条項では、パートナーシップやLLC(有限責任会社)といったいわゆるパススルー事業体のオーナーに適用される税率の引き下げが盛り込まれており、高所得者層には大きな利益になる可能性があると受け止められている。

  同案ではこうしたパススルー事業体向け税率の上限を25%とすることを求めている。この組織形態の企業は法人所得税を払わず、代わりにオーナーが所得に対して個々に納税する。高い事業所得を得るオーナーらは現在39.6%の税率が適用されており、改革案が実現すれば大幅な減税になるとアナリストらは指摘する。

  同案では新たに提案された税率による「少規模で家族経営ビジネス」への影響に言及しているが、パススルー事業体は個人経営の食料品店からトランプ氏の会社を含む非公開の大企業など多岐にわたる。

  USバンコープ傘下で富裕層向けサービスを提供するアセント・プライベート・キャピタル・マネジメントのマイケル・コール社長は「超富裕層から見れば、この案は極めて好ましいだろう」と述べた。こうした顧客は遺産税(10年間で予想されるコストは約2690億ドル)や代替ミニマム税(同8000億ドル)の廃止でも恩恵を受ける立場になり得る。

題:Trump Plan’s Business Tax Cut Seen as Major Boon for Top 1% (1)(抜粋)

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