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ヤマトHD:19年度に営業益720億円、3500億円投じ配送業務を効率化

  • 2000億円を土地や建物、車両に投資-1500億円をITや働き方改革に
  • 法人顧客向け運賃の改定で18年度まで個数減少-19年度以降は拡大

国内宅配最大手のヤマトホールディングス(HD)は28日、配送事業の構造改革や働き方改革を進め2019年度に営業益720億円(16年度実績348億円)を目指すことなどを盛り込んだ中期経営改革を発表した。

  配送を引き受ける荷物の個数を追求したこれまでの体制を改め、ドライバーの残業時間を半分に削減するなど働き方改革を進めるとともに、宅配ロッカーの設置や仕分けの自動化などで配送事業の効率を向上させ宅配事業の収益性を改善するのが今回の中計の柱。都内で会見した山内雅喜社長は「利益を重視した経営にかじを切りたい」と話した。

  新たな中計では自己資本利益率(ROE)を19年度に7.7%まで引き上げることを目指している。ヤマトHDは2014年1月に19年度までの中期経営計画を発表しROE11%以上を目指すとしていたが、人手不足による人件費の上昇などに見舞われた。16年度のROEは3.4%にとどまっており計画を大きく下回った。

  同社は19年度までの3年間で計3500億円を投資する方針も発表。このうち2000億円を土地や建物、車両や配送作業に必要な機器に費やすほか、IT技術を活用した集配業務効率化のためのデジタル・イノベーションに500億円、働き方改革のために1000億円を投じる。労働時間を抜本的に改善するため、正社員の残業時間を50%削減しパートタイマーの超勤時間も大幅に抑制する。

  利益率の改善をするため、19年度までに法人顧客向けの運賃算定式に燃料費や時給単価などのコスト変動要因を組み込み、契約した運賃を定期的に見直す。この結果、16年度に18億7000万個だった取り扱い個数は18年度に17億7000万個に減少する見通し。しかし、効率化による生産性向上やドライバーの積極採用などにより、19年度には18億4000万個まで拡大させる考えだ。

  山内氏は会見でネット通販最大手の米アマゾン・ドット・コムとの値上げ交渉の状況についてはコメントを控えたものの、大口顧客1000社との価格交渉は「おおむね、われわれのもくろみ通りに進んでいる」と述べ、詳細は10月の4-9月期決算発表時に説明したいと話した。日本経済新聞は28日付の朝刊で、ヤマトHD傘下のヤマト運輸とアマゾンが4割超の幅での値上げで大筋合意したと報じた。

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