日本国債格下げ懸念も、消費税用途変更でPB後ずれ-CDS上昇

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安倍晋三首相が解散・総選挙に踏み切るのを受けて、日本国債の保証コストが急上昇している。争点である消費税増税分の使途変更に伴い、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化達成が政府目標より遅れる可能性が高まり、国債格下げを予想する見方が出ている。

  CMAによると、国債CDS5年物は20日、前日比4.4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高の37.7bpを付けた。その後も上昇し続け、25日は38.9bpと昨年7月以降で最も高くなった。

  安倍首相が衆院解散・総選挙を実施するとの報道が9月半ばに相次ぐ中、19日付の日本経済新聞は首相が2019年10月に予定される消費税増税について、一部を子育て支援などに使途を変更すると報じ、20年度にPB黒字化を目指す政府目標の達成が困難との見方が浮上。安倍首相は25日の会見で、28日に衆院を解散すると正式に表明し、NHKの番組では20年のPB黒字化達成は不可能になったと認めた。

  NHKによると、麻生太郎財務相は26日の閣議後会見で、PB黒字化について「22年か23年かまだ計算していないが、しかるべき目標を決めていく」と述べた。

  大和証券のチーフクレジットアナリストの大橋俊安氏は、26日付リポートで「日本の格付け会社はPB目標の先送りは格下げにつながると警告していた」とし、「日本ソブリン格付けへの影響が懸念される」と指摘した。また金融機関や電力・ガス格付けには緩やかな政府の後ろ盾(ソブリン・キャップ)があるとして、万が一、国債格付けが引き下げられた場合には、「銀行格付けへの影響に注目している」という。

  日本国債の格付けは日本格付研究所(JCR)が「AAA」、格付投資情報センター(R&I)は「AA+」となっている。格付け見通しはともに「ネガティブ」。 

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