ワイン産地仏ボルドーの伝説のシャトーが門戸開放-食事や宿泊可能に

長い間、かび臭い古風なたたずまいを守り続けてきたフランスのワイン産地ボルドー地方が観光ブームのさなかにある。昨年には、アルミニウムとガラスでできた渦巻くような形をした近代建築のワイン文化のハイテク博物館「シテ・デュ・ヴァン」が開館。今年7月にはパリとボルドーを2時間で結ぶ高速列車が運行を開始した。

  2007年のユネスコ世界文化遺産登録に向けた再開発プロジェクトの一環として、18世紀の美しい建築物が改装され、輝きを取り戻している。それ以降、ワインバーが次々とオープンし独創的なシェフがやって来て、数十年間にわたって主流だったバターソースに浸されたような口当たりの重い料理の革新に乗り出している。

  町の外に出てみよう。長い間観光客に扉を閉ざしてきたボルドー地方の名高いワインシャトーが、著名建築家によって設計された魅惑的なワイナリーを公開している。資産家が保有する「シャトー・コス・デストゥルネル」など10カ所余りがワイン愛好家にランチやディナーを供し、ブドウ畑を見渡せる豪華な部屋での宿泊も可能だ。

シャトー・シオラック

  週末のランチにはラランド・ド・ポムロールへ行くことをお勧めする。格付け第1級の「シャトー・ラトゥール」を保有する資産家のフランソワ・ピノー氏が投資し、ポール・ゴールドシュミット、バレリー・ゴールドシュミット両氏がシャトーとワインをアップグレードした。昨年、「ラ・テーブル・ド・シオラック」という名のランチとディナーのサービスを始めた。

シャトー・シオラックのリビングルームで食事

Photographer: Céline Clanet for Bloomberg Businessweek

シャトー・ラ・ドミニク

  フランス人建築家ジャン・ヌーベル氏が設計した新セラーも見逃せない。外壁は真っ赤なステンレス鋼材でできており、緑に囲まれた風景でひときわ目立っている。シャトーにあるレストラン「ラ・テラス・ルージュ」はサンテミリオンで最新の人気店だ。カジュアルでにぎやか、地元のワイン生産者にも人気が高く、広々とした空間でシンプルなビストロ料理が楽しめる。

シャトー・ラ・ドミニク

Photographer: Céline Clanet for Bloomberg Businessweek

シャトー・トロロン・モンド

  ミシュランの星を獲得したレストラン「レ・ベル・ペルドリ」では、シェフのデービッド・シャリエ氏が想像力に富んだ季節の料理を提供している。落ち着いた石壁のダイニングルームには暖炉やシンプルな木製テーブルがあるが、暖かな天候の日にはラベンダーに囲まれたテラスがお勧めだ。

シャトー・トロロン・モンドのレストランのテラス

Photographer: Céline Clanet for Bloomberg Businessweek

シャトー・コス・デストゥルネル

  北部のサンテステフ地方にある「シャトー・コス・デストゥルネル」は資産家のミシェル・レイビエ氏が保有。塔と鐘があり、中庭には象の石像が置かれている。レイビエ氏が個人保有するベッドルーム6部屋の豪邸をスタッフ6人付きで借りることができる。最大16人の利用で1泊の料金は2万ドル(約220万円)。

シャトー・コス・デストゥルネルとブドウ畑

Photographer: Céline Clanet for Bloomberg Businessweek

シャトー・パプ・クレマン

  ベルナール・マグレ-ズ氏はシャトーを利用する観光事業に最初に投資した人物の一人だ。同氏が保有する3カ所のシャトーでは、宿泊や食事、キャビアが供されるセミナーへの出席、ヘリコプターによるブドウ園ツアーのほか、運転手付きのロールスロイスかベントレーで市街地への小旅行が楽しめる。そのうちお勧めなのは「シャトー・パプ・クレマン」(ボルドーの市街地からわずか15分で、14世紀にはローマ教皇クレメンス5世の邸宅だった)。ブドウ畑に囲まれ、庭園には樹齢1000年のオリーブの木や建築家ギュスターブ・エッフェル氏が設計した温室があり、クジャクが歩き回っている。
 

ボルドー市街から15分のシャトー・パプ・クレマン

Photographer: Céline Clanet for Bloomberg Businessweek

 
原題:Bordeaux’s Legendary Châteaux Are Now Open for Meals, Sleepovers(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE