NY外為:円上昇、地政学的懸念-ドイツ与党辛勝でユーロは守勢

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25日のニューヨーク外国為替市場では、円などの安全通貨やドルが上昇。トランプ米大統領の最近の発言は宣戦布告に当たると北朝鮮の外相が述べたことで、地政学的な懸念が再燃した。

  北朝鮮の李容浩外相はニューヨークで、北朝鮮には国連憲章が認める自衛権の下で米国の戦闘機を撃墜する権利があると語った。市場ではそれまでにも、週末のドイツ連邦議会選挙でメルケル首相の政党が第1党となりつつも圧勝には程遠かったことを受け、不透明感が高まっていた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.4%上昇。ドルは対ユーロで0.9%高の1ユーロ=1.1848ドル。一方、ドルは円に対しては0.2%下げて1ドル=111円69銭。

  安全逃避で米国債が値上がりし、米10年債利回りが約1週間ぶり低水準の2.213%となる場面があったが、ドルは円とスイスフランを除く主要通貨に対しては上昇した。オーストラリア・ドルやカナダ・ドルなどの高リスク通貨はそれまでの上昇分を消し、ポンドも下落した。

  数多くの中央銀行関係者発言が週内に予定されているため、北朝鮮の外相発言が伝わる前も、リスク選好の動きは抑えられていた。今週は、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長をはじめ、ポロズ・カナダ銀行総裁、カーニー・イングランド銀行総裁、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁などの発言が控えている。25日はニューヨーク連銀のダドリー総裁が「連邦公開市場委員会(FOMC)は金融緩和策の段階的な解除を続ける可能性が高い」と述べた。

  ユーロは円に対し最大1.4%、スイス・フランに対し最大1.5%近い下げとなった。ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、キット・ジャックス氏は顧客向けリポートで、ユーロ相場のさらなる調整は「今を逃したら後がない」と指摘。1ユーロ=1.1700ドルが「チャート上の自然な目標水準で、今後数週間には多分その水準が試されるだろう」と続けた。

欧州時間の取引

  週末のドイツ連邦議会選挙でメルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が予想外の辛勝となり、政治の先行き不透明感が強まる中、ユーロが下落。ロンドンのあるトレーダーによれば、ユーロは静かな取引の中でじり安の展開となった。

  ドイツのIfo経済研究所が発表した9月の独企業景況感指数が予想に反し2カ月連続で前月を下回ったことは、ユーロを押し下げるには至らなかった。

原題:Haven Assets Gain as Geopolitical Concerns Build; Euro Defensive(抜粋)
EUR to Fresh Low as Markets Ponder German Election, Await Draghi(抜粋)
Euro Feels the Heat From German Vote Before Draghi’s Speech(抜粋)

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