ドラギ総裁:ECBはユーロ圏に必要な支援を維持-QE年内調整後も

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  • ECBはインフレ見通しへの自信を深めている
  • ECB総裁は四半期に1回の欧州議会証言で語った

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、同中銀が量的緩和(QE)での債券購入プログラムの変更を年内に決定する際には、ユーロ圏経済で必要とされる度合いの金融緩和を維持すると述べた。

  同総裁は25日にブリュッセルの欧州議会の経済金融委員会で証言し、ユーロ圏の景気回復について明るい状況を説明すると同時に、中期的インフレ見通しの不透明性を指摘した。また、中銀のバランスシートについてあらかじめ設定された規模はないと強調。中銀が採用する政策手段と景気の状況に左右されると述べた。

  「金融政策に関する拙速な決定が景気回復を頓挫させる危険性があることに、鈍感でいることはできない」とし、ECB措置のいかなる変更も「持続的な物価安定を伴う均衡の取れた成長軌道に乗るために、ユーロ圏経済になお必要な度合いの金融緩和を維持する」と言明した。

  ECBは10月の政策委員会で、2018年入り後の債券購入プログラムについて大半の決定を下す方針。決定は26日に公表される。成長加速の一方でインフレが弱いことが、購入ペースを落とす障害になるとみられる。

  政策委員会はインフレが目標に沿った水準に向かうという自信を深めているが、最近の為替レートの変動は不透明の源であり、監視する必要があるとドラギ総裁は指摘。同時に、ユーロ高は域内経済と政治的環境に対する信頼の高まりを反映しているとの見方を示し、回復への主要なリスクは地政学的なものだと指摘した。

  証言の冒頭で、「景気拡大は今や堅固となり、ユーロ圏の国やセクターを越えて広がっている。インフレが最終的にわれわれの目標に沿った水準に向かうという自信を深めている。同時に、インフレの上昇軌道が実現するには極めて大規模な金融緩和が依然として必要であることも認識している」と言明した。ECBは2%弱のインフレを目指している。

  これより先、メルシュ理事もこの日にリスボンで講演し、「インフレ軌道に十分に持続的な調整」が見られれば、引き続き「金融政策措置の道具箱を慎重に調整する」と述べていた。

  総裁は債券購入プログラムへの変更についてヒントは示さず、単一国の発行残高33%に設定している国債購入上限について変更は協議しなかったと述べた。「先行き不透明はあまりに大きいので、議論を開始する前にできるだけ多くの情報を得られるのが望ましいと政策委員会メンバーは考えた」と述べた。

原題:Draghi Says Any ECB Stimulus Changes Will Leave Support in Place(抜粋)
Draghi Pledges Euro Area Will Get All the ECB Support It Needs

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