9月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:円上昇、地政学的懸念-ドイツ与党辛勝でユーロは守勢

  25日のニューヨーク外国為替市場では、円などの安全通貨やドルが上昇。トランプ米大統領の最近の発言は宣戦布告に当たると北朝鮮の外相が述べたことで、地政学的な懸念が再燃した。

  北朝鮮の李容浩外相はニューヨークで、北朝鮮には国連憲章が認める自衛権の下で米国の戦闘機を撃墜する権利があると語った。市場ではそれまでにも、週末のドイツ連邦議会選挙でメルケル首相の政党が第1党となりつつも圧勝には程遠かったことを受け、不透明感が高まっていた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.4%上昇。ドルは対ユーロで0.9%高の1ユーロ=1.1848ドル。一方、ドルは円に対しては0.2%下げて1ドル=111円69銭。

  安全逃避で米国債が値上がりし、米10年債利回りが約1週間ぶり低水準の2.213%となる場面があったが、ドルは円とスイスフランを除く主要通貨に対しては上昇した。オーストラリア・ドルやカナダ・ドルなどの高リスク通貨はそれまでの上昇分を消し、ポンドも下落した。

  数多くの中央銀行関係者発言が週内に予定されているため、北朝鮮の外相発言が伝わる前も、リスク選好の動きは抑えられていた。今週は、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長をはじめ、ポロズ・カナダ銀行総裁、カーニー・イングランド銀行総裁、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁などの発言が控えている。25日はニューヨーク連銀のダドリー総裁が「連邦公開市場委員会(FOMC)は金融緩和策の段階的な解除を続ける可能性が高い」と述べた。

  ユーロは円に対し最大1.4%、スイス・フランに対し最大1.5%近い下げとなった。ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、キット・ジャックス氏は顧客向けリポートで、ユーロ相場のさらなる調整は「今を逃したら後がない」と指摘。1ユーロ=1.1700ドルが「チャート上の自然な目標水準で、今後数週間には多分その水準が試されるだろう」と続けた。

欧州時間の取引

  週末のドイツ連邦議会選挙でメルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が予想外の辛勝となり、政治の先行き不透明感が強まる中、ユーロが下落。ロンドンのあるトレーダーによれば、ユーロは静かな取引の中でじり安の展開となった。

  ドイツのIfo経済研究所が発表した9月の独企業景況感指数が予想に反し2カ月連続で前月を下回ったことは、ユーロを押し下げるには至らなかった。
原題:Haven Assets Gain as Geopolitical Concerns Build; Euro Defensive(抜粋)
EUR to Fresh Low as Markets Ponder German Election, Await Draghi(抜粋)
Euro Feels the Heat From German Vote Before Draghi’s Speech(抜粋)

◎米国株・国債・商品:テクノロジー株安い-北朝鮮情勢で国債は上昇

  25日の米株式相場は下落。テクノロジー関連の大型株の売りが加速した。一方で米国債と金先物は上昇。北朝鮮が米国に対し挑発的な姿勢を示し、緊張が高まったことが背景にある。

  • 米国株は下落、テクノロジー株中心に売りかさむ
  • 米国債は上昇、北朝鮮の挑発的な姿勢で逃避の動き
  • NY原油は急伸、ブレント2年ぶり高値-トルコがクルドの輸出停止を警告
  • NY金は続伸、北朝鮮情勢の緊迫化や株価下落で

  ナスダック100指数は5週間で最大の下落。フェイスブックとアマゾン、ネットフリックス、グーグル親会社アルファベットのいわゆる「FANG」銘柄の下げが目立った。一方で小型株には引き続き買いが入り堅調。この日は安全資産が上昇。北朝鮮の李容浩外相が、トランプ米大統領の最近の発言は宣戦布告に当たると述べたことが背景。

  プルデンシャル・ファイナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「北朝鮮が市場の重しとなりつつあることに疑いの余地はないが、市場では動きにばらつきが見られる」とした上で、「テクノロジー銘柄が下げている。市場は既に妥当な水準にあり、相場をさらに押し上げるための材料が現時点でほとんどないというのが現状だ」と続けた。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.2%安の2496.66。ダウ工業株30種平均は53.50ドル(0.2%)下げて22296.09ドル。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.22%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が急伸。ブレント原油は約2年ぶりの高値に上昇した。トルコがクルド人自治区の原油積み出しを停止する可能性を示唆したことが手掛かり。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前週末比1.56ドル(3.1%)高い1バレル=52.22ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント11月限は2.16ドル上昇の59.02ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。北朝鮮情勢の緊迫化や米株式相場の下落が背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比1.1%高の1オンス=1311.50ドルで終了。

  北朝鮮の李外相はこのほか、同国には国連憲章によって認められた自衛権として、国際空域で米国の戦略機を撃墜する権利があると発言した。米国の金融市場はこのほか、ヘルスケア法案や税制改革案といった国内の政治情勢にも目を向けている。

  外国為替市場では円が軟調な展開となった。安倍晋三首相は、新たな政策パッケージを年内に策定する方針を示したほか、衆院を解散する意向を表明した。
原題:Stocks Drop as Tech Gets Hit, Bonds Rise on Korea: Markets Wrap(抜粋)
原題:Brent Jumps to Two-Year High as Turkey Threatens Kurdish Exports
原題:Gold Rebounds as North Korea Tensions Mount, U.S. Equities Slide

◎欧州株:ドイツ株はほぼ変わらず、総選挙ではメルケル首相が4選

  25日の欧州株式相場はほぼ変わらず。総選挙でメルケル首相が4選を決めたドイツのDAX指数はほぼ変わらずで引けた。

  指標のストックス欧州600指数は前週末比0.2%高の383.90で終了。ヘルスケアやメディア株が上昇、銀行や鉱業株の下げを埋めた。ストックス600を構成する業種別19指数のうち13指数が上昇。英石油会社タローオイルは7.1%高と急騰した。

  国別の主要指数は英FTSE100が0.1%安、DAXが変わらず、仏CAC40が0.3%安、イタリアのFTSE・MIBは0.6%安だった。
原題:European, German Stocks Hold Steady as Merkel WinsElection(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債が上げ幅拡大、北朝鮮外相の強硬発言で

  25日の欧州債市場では、中核国の中長期債を中心に上げ幅を拡大し、周辺国債との利回り差(スプレッド)は拡大した。ドイツの総選挙結果や北朝鮮外相の強硬発言を受け、リスクオフが優勢だった。

  メルケル首相率いるCDU・CSUとの大連立をSPDが否定し、ドイツ国債が上昇。ドイツ債先物12月限は79ティック上昇の161.93となり、1カ月余りで最大の上げ。メルケル首相は10月半ばまでに予備的な連立交渉を開始すると発言した。

  北朝鮮の李容浩外相は、トランプ米大統領の発言が宣戦布告に当たると述べた。この発言後、米国債は日中高値に上昇した。

  トレーダーによると、イタリア債先物で複数のブロック取引が成立したことを受け、周辺国のスプレッドは拡大した。
原題:Bunds Extend Gains on North Korea Rhetoric; End-of-DayCurves(抜粋)

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