独総選挙Q&A:市場への影響、新政権の発足時期、ショイブレ氏去就

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24日投開票されたドイツ連邦議会(下院)選挙での結果を受け、メルケル首相は政権を維持する見通しだが、主要政党の議席減により同首相は今後どのような問題に直面するかを探った。

Q:どう変わるのか?
A:まずは連立政権を発足させる必要がある。社会民主党(SPD)の予想外の政権離脱表明により、メルケル首相は緑の党、自由民主党(FDP)との連立を検討せざるを得ない。さらに国際的には、マクロン仏大統領からユーロ圏改革にコミットするよう圧力を受ける見込み。しかしメルケル首相にとってユーロ圏改革の実行はかつてなく困難になりそうだ。また、今回の選挙が露呈した分裂状態のドイツ社会の融和をいかに図るかも恐らく最も難しい課題だ。

Q:「ドイツのための選択肢(AfD)」とは?
A:首相の移民政策への批判票を集め躍進したAfDの幹部らは極右の分派の集まりとの見方を否定しており、ドイツの国益のために立ち上がる用意がある愛国者たちのグループだと主張している。

Q:市場への影響は?
A:アジア時間早朝の外為市場でユーロは一時、0.4%安の1ユーロ=1.1903ドルを付けた。SPDが連立離脱を表明し、政権発足が難航するのではないかとの懸念が強まった。クレディ・アグリコルのストラテジスト、バレンティン・マリノフ氏によれば、メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の連立相手となる可能性があるFDPはユーロ統合の深化に反対していることから、ユーロの下押し材料となっている。また初めて議席を獲得したAfDは市場を神経質にする可能性があるという。

Q:首相の右腕、ショイブレ財務相の去就は?
A:ショイブレ財務相はドイツで指折りの有力政治家であるばかりか、欧州で最も重要な政治家の一人だ。ショイブレ氏自身も留任を望んでいることはほぼ確実だが、選挙の結果、留任の可能性は後退し、FDPは早くも財務相の後釜を狙っている。しかしメルケル首相は新政権でもショイブレ財務相を手放したがらず、大幅な譲歩をしても留任させようとするのは確実とみられる。

Q:新政権はクリスマス前に発足するか?
A:今後の連立協議の複雑さを考慮すると、メルケル首相が率いる新政権の陣容が明らかになるのはしばらく先になる見込み。下のグラフが示すように、1990年以降の総選挙ではいずれも連立交渉に約1カ月以上かかっており、今回も少なくとも1カ月はかかる見通し。

原題:How Merkel Won And Lost at The Same Time: Balance of Power Extra(抜粋)

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