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日本株は年初来高値、北朝鮮警戒の反動と2兆円対策期待-内外需上げ

更新日時
  • 安倍首相、経済対策策定を諮問会議で指示と読売新聞
  • 為替は1ドル=112円台前半、独選挙結果もユーロ動き通じ影響

25日の東京株式相場は反発し、主要株価指数は年初来高値を更新した。北朝鮮問題に対する過度な警戒感が和らいだほか、国内経済対策への期待感も後押しした。自動車やゴム製品など輸出株、情報・通信や医薬品株など内外需業種が幅広く高い。

  TOPIXの終値は前週末比8.21ポイント(0.5%)高の1672.82、日経平均株価は101円13銭(0.5%)高の2万0397円58銭。TOPIXは2015年8月17日、日経平均は同18日以来、2年1カ月ぶりの高値水準。

  ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、「きょうの日本株上昇は先週末のリスクオフの反動」とし、北朝鮮外相の発言をきっかけにした円高や株安は「行き過ぎだった」との認識を示した。日本の政治情勢については、「野党の状況を考えると衆院選は与党が勝利するとみている。選挙前には大型経済対策の話が出てきやすく、相場を支える」と予測した。

Tokyo Stock Exchange and Stock Boards As Japan Shares Dip With Banks As Volatility Returns to Markets

東証前

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  きょうのドル・円はおおむね1ドル=112円台前半と、22日の日本株終値時点111円96銭に比べややドル高・円安で取引された。北朝鮮の超強硬の対応は太平洋上の水爆実験を意味する可能性がある、との22日の北朝鮮外相発言をきっかけにしたリスク回避の動きは前週のうちに収束。また、24日に投開票されたドイツ連邦議会選挙で与党の得票率が想定より低く、ドルが対ユーロで強含んだことも円安の動きにつながった。

  このほか、安倍晋三首相が25日開催の経済財政諮問会議で、2兆円規模の新たな経済対策を年内に策定するよう関係閣僚に指示する方針と読売新聞が同日に報道。日本アジア証券の清水三津雄エクイティ・ストラテジストは、経済対策が実際に策定されるようなら「景気の足腰を強くする」とし、国内企業業績への好影響に期待感を示した。安倍首相は25日午後6時から会見し、28日召集の臨時国会で衆院を解散する意向を表明する。複数の与党関係者によると、総選挙は10月22日投開票となる見通し。

  週明けの日本株は為替の落ち着きや政策期待を背景に、日経平均は朝方に一時157円高の2万0454円まで上昇。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、「9月末を控えた特殊な需給要因がプラスに働いた」ともみていた。26日は3・9月決算銘柄の権利付き最終売買日で、配当取りの買いや国内機関投資家からは配当分の再投資に絡む先物買いが入りやすい状況にある。

  ただし、朝方の買い一巡後は上値の重い展開だった。東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「北朝鮮がいつどんな行動に出るか分からず、地政学的リスクが全くなくなるとは考えづらい」と言う。トランプ米大統領は24日、北朝鮮を新たに米国への入国禁止措置の対象とする大統領令に署名した。

  一方、小池百合子東京都知事は25日午後に会見し、新党「希望の党」を立ち上げる方針を表明。自身が代表に就く。TBSなどが小池氏の会見を中継した。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、「為替はほとんど動いておらず、今の段階では消化難」と話していた。

  東証1部33業種はゴム製品や情報・通信、医薬品、ガラス・土石製品、金属製品、サービス、卸売など29業種が上昇。海運、保険、鉱業、銀行の4業種は下落。通信はソフトバンクグループの米子会社の早期統合観測が広がり、業界再編期待もプラスに寄与した。

  売買代金上位では東海東京調査センターが投資判断を上げた三菱自動車、みずほ証券が判断を上げた日本精工が高い。資生堂、コーセーなど化粧品銘柄は過度なインバウンド消費減退への懸念が和らぎ反発。中国国家旅遊局は中国から日本への団体旅行を制限する文書を出したことはないと一部日本メディアの報道内容を否定した、と中国国営ラジオの国際在線が報じた。半面、日本郵政やパナソニック、村田製作所、ミネベアミツミ、MonotaROは安い。

  • 東証1部の売買高は15億2992万株、売買代金は2兆1453億円
  • 値上がり銘柄数は1499、値下がりは413
    TOPIXは2015年8月以来の高値
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