安倍首相、衆院解散を表明へ-午後6時から会見、10月22日投開票

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  • 前原民進代表は質疑のない冒頭解散は「暴挙」と反発
  • 野党弱体化で「勝てる時にやるということ」-政治評論家の有馬氏

Shinzo Abe, Japan's prime minister, speaks during a press conference held at his official residence in Tokyo, Japan, on Wednesday, Aug. 3, 2016.

安倍晋三首相は25日午後6時から記者会見を開き、28日召集の臨時国会で衆院を解散する意向を表明する。複数の与党関係者によると総選挙は10月22日投開票となる見通し。国会召集日の冒頭解散なら1996年9月以来、21年ぶり。

安倍晋三首相(9月20日、国連総会で)

Photographer: Caitlin Ochs/Bloomberg

  自民党の二階俊博幹事長は19日の記者会見で、衆院解散について「責任を持って対応し、来るべき選挙に自民党が全員当選できるような気概を持って戦いに臨んでいく」と語った。公明党の山口那津男代表も21日の記者会見で、安倍首相が解散を明言すれば、「早速、戦いに入らなければならない」と決意を示した。
    
  民進党や共産党など野党4党は、安倍首相の所信表明と質疑を行わないままの冒頭解散に反発している。選挙では2019年10月からの消費増税分の使途見直しなどを含めた安倍政権の経済政策、憲法改正、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応などが争点になる。

  政治評論家の有馬晴海氏は解散のタイミングについて、「勝てる時にやるということ」だと指摘。野党弱体化に加え、都議選で自民党に圧勝した小池百合子東京都知事に近い議員らによる国政新党の体制が整っていない時期を見計らったものだとした。安倍首相は経済を第一にアベノミクスを進め、北朝鮮問題への対応について「私しかやれない」という強いメッセージを発信し選挙に臨むとの見方を有馬氏は示した。

消費税

  自民党は、2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げ後の使途見直しを検討している。これまで財政再建に回すとしていた増税分の税収を、幼児教育や高等教育無償化に充てるものだ。

  二階幹事長は19日の記者会見で、使途見直しは「大変重要な視点」とした上で、「政策の中身を固め、国民の皆さんにご批判を仰ぐという姿勢で臨むことは当然のこと」と述べ、党内で検討する考えを表明した。

  衆院は9月20日現在、定数475議席のうち288を自民党の会派が占め、連立を組む公明党の35と合わせて323となり、憲法改正発議に必要な3分の2以上の勢力を確保している。次の衆院選では定数が10減り465議席となる。

  共同通信が24日報道した全国電話世論調査によると、比例代表の現時点での投票先は自民党が27.0%で、民進党8.0%、小池都知事の側近らが結成する新党は6.2%だった。ただ、「まだ決めていない」との回答が42.2%あったという。

  自民党の萩生田光一幹事長代行は24日、NHKの番組で、衆院選は「安倍政権のまさに4年半の今までの政策、また実績を国民の皆さんにご信任頂けるかどうかが一番大きなポイントになる」とした上で、「自公で過半数をしっかり超えていくというのがまずは勝敗ライン」と語った。

質疑なしに野党は反発

  民進党などは森友学園や加計学園の問題について審議するため6月から臨時国会の召集を求めていた。民進党の前原誠司代表は21日の記者会見で、「ようやく国会を開くと思えば議論もせずに冒頭解散だ」と不快感を示し、改造を含む新内閣発足後に国会質疑のないまま行う解散は「戦後初の暴挙」と批判した。
  
  早期解散の動きを受け、小池都知事と連携する若狭勝衆院議員や細野豪志元環境相らはすでに新党結成に向けた動きを加速させている。産経新聞は25日付朝刊で、新党は150人の擁立を目指し、準備を進めていることが分かったと報道。NHKによると、自民党の福田峰之衆院議員、「日本のこころ」の中山恭子代表(参院議員)、無所属の行田邦子参院議員が24日、新党に参加する意向を示した。
  

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