欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル、主要通貨に対し軟調-ポンド値下がり

  22日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ただ週間ベースでは4月以降で初の2週連続高となった。
  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はこの日下げたが、日中の安値は離れた。メイ英首相の演説を受けてポンドが大きく下げたことも背景にある。ドルは20日に連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を受けて大きく上げたことから週間でプラスとなった。22日の市場ではポンドに対して値上がりしたものの、他の主要通貨の大半に対して軟調な展開。来週はイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長をはじめ、複数の米金融当局者の発言が予定されている。
  ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%低下。週間では0.5%上昇。ドルはこの日、対円では0.4%安の1ドル=111円99銭。対ユーロでは0.1%安の1ユーロ=1.1951ドル。ポンドはドルに対し0.6%安の1ポンド=1.3504ドル。

  週末にニュージーランドやドイツで選挙が控えていることや北朝鮮情勢を巡る懸念などから、この日はリスク選好の弱い状況が続いた。

  メイ英首相はこの日イタリアのフィレンツェで演説し、欧州連合(EU)離脱交渉の膠着打開を目指し新たな詳細を示した。首相は企業や市民が将来について明瞭な見通しを抱けるよう2年前後の移行期間を提案。その間の予算などの資金負担を約束した。だが市場の一部ではさらに具体的な内容が期待されていたことから、失望が広がった。演説後、ポンドは一時1.3488ドルとこの日の安値を付けた。

  その後、米国時間午後にムーディーズが英国の格付けを「Aa2」と、従来の「Aa1」に引き下げたことに反応し、ポンドは一段安となった。


欧州時間の取引

  ドルは欧州時間から軟調な展開。米朝間の緊張の高まりから安全資産に資金が流れた。

  ドルは対円でアジア時間に112円56銭の高値を付けた後に下落。欧州時間も軟調な展開が続いた。ドル売りの一部は、日本の会計年度の上期末を控えた輸出企業の動きも影響した可能性がある。

  ユーロは欧州時間、ドルが幅広く下げる中で1.2004ドルの高値を付けた。
原題:Dollar on Track for Second Straight Weekly Gain Thanks to Fed(抜粋)
原題:Dollar Declines on North Korea Threat, Erases Fed-Induced Boost(抜粋)
原題:UK Cut to Aa2 From Aa1 by Moody’s(抜粋)

◎米国株・国債・商品:安全資産が上昇、北朝鮮懸念で

  22日の米株式相場は前日比ほぼ変わらず。米国債は金と共に上昇した。北朝鮮が米国に対する強硬姿勢を一段と強めたことを受け、安全な逃避先となる資産の需要が高まった。

  • 米国株はS&P500種が小幅上昇、ダウ平均は小幅安
  • 米国債は10年債が反発、安全逃避の動きが拡大
  • NY原油は小幅上昇、OPECが減産延長を決定せず終了
  • NY金は反発、北朝鮮が水爆実験の可能性を示唆

  北朝鮮の「超強硬な対応」とは太平洋上の水爆実験を意味する可能性があるとの北朝鮮外相の発言を手掛かりに、安全逃避の動きが広がった。S&P500種株価指数は前日終値近辺でもみ合い、8営業日連続で日中の値動きが0.3%以下にとどまった。米10年債の利回りは6営業日ぶりに低下。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%高の2502.22。週間でも0.1%上昇した。ダウ工業株30種平均は引け間際に下げ幅の大半を埋め、9.64ドル安の22349.59ドル。ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.25%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小幅上昇。石油輸出国機構(OPEC)の会合は減産延長の是非を決定せずに終了した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比11セント(0.2%)高い1バレル=50.66ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント11月限は43セント上昇の56.86ドル。

  ニューヨーク金先物相場は反発。北朝鮮が水爆実験の可能性を示唆したことが背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.2%高の1オンス=1297.50ドルで終了。
  米10年債は東部時間午前に日中高値に達し、利回りは2.24%を割り込んだ。欧州連合(EU)離脱方針に関するメイ英首相の演説中に英国債相場が急上昇したことに連れた。

  S&P500種の業種別11指数では、電気通信サービスの上昇が目立った。原油高を背景にエネルギーも高い。一方、不動産や公益事業は下落した。
原題:Stocks Bounce, Treasuries Rise on Korea Tensions: Markets Wrap(抜粋)
USTs Hold Early Gains as Futures Block Trades Drive Prices(抜粋)
Oil Treads Water With OPEC’s Silence on Supply-Cut Extension(抜粋)
North Korea’s H-Bomb Threat Boosts Gold Demand, Whipsaws Nickel(抜粋)
Fed Tightening, H-Bomb Threat Shakes Gold Out of Slumber: Chart(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-英FTSEは上昇、首相演説に反応

  22日の欧州株式相場はほぼ変わらず。メイ英首相のEU離脱方針に関する演説を受けて、FTSE100指数は上昇した。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.1%高の383.22と、2カ月ぶり高値を付けた。輸出株が大きなウエートを占めるFTSE100指数は0.6%上昇。メイ首相がEU離脱後も2年程度にわたり貿易関係維持に向け資金負担を続けることを提案した。ドイツ株は24日の総選挙を控え小幅安。

  ストックス600を構成する業種別19指数のうち11指数が上昇。構成銘柄の中で上昇したのは391銘柄、下落したのは192銘柄。

  域内のその他主要指数では、フランスのCAC40指数が0.3%高、イタリアのFTSE・MIB指数は0.2%上昇。一方、ドイツのDAX指数は0.1%安。
原題:European Stocks Little Changed as FTSE 100 Up After MaySpeech(抜粋)

◎欧州債:中核国債ほぼ変わらず-ドイツ総選挙を控え

  22日の欧州債市場では中核国債はほぼ変わらず。ドイツ総選挙を週末に控え、大半の国債利回りは小幅な動きとなった。マークイットIHSが発表したユーロ圏PMIは予想を上回る内容だったものの、相場には影響しなかった。

  スペイン短期債はアウトパフォームで、2年物利回りは2bp低下の0.31%。週間では4bpの下げとなった。

  英国債もほぼ変わらず。メイ首相は演説でEU離脱後に約2年の移行期を提案したが、材料視されなかった。

  ドイツ10年債利回りは1bp下げ0.45%。イタリア10年債利回りは1bp低下の2.11%、ポルトガル債利回りは1bp上げ2.44%。
原題:Core EGBs Steady Ahead of German Vote; End-of-Day Curve,Spreads(抜粋)

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