木内前日銀委員:金利目標の短期化「近い将来あり得る」-10年を5年

  • 国債買い入れは来年半ばごろに限界、短期化は技術的に問題ない
  • 2%物価目標の位置付けの柔軟化も「現体制の終わりごろ」

前日本銀行審議委員の木内登英氏は22日、長短金利操作で利回り0%程度に誘導している国債の目標年限を現在の10年から5年に短期化することが「近い将来あり得る」との考えを示した。日本記者クラブで講演した。

  木内氏は日銀の長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)について「来年半ばあたりに限界が来る」と指摘。持続性を高めるため長短金利操作の誘導目標を現在の10年物国債金利から5年物国債金利に短期化することは技術的にほとんど問題がなく、「ハードルが低く、十分あり得る」と述べた。

  日銀は昨年9月、金融調節方針の操作目標をお金の量から金利に転換する長短金利操作を導入。誘導目標である長期金利(10年物国債金利)が「0%程度」で推移するよう長期国債の買い入れを実施している。

  木内氏はさらに、2%物価目標の位置付けを柔軟化し、中長期の目標にすることはよりハードルが高いものの、「一番早いタイミングで、今の体制の終わりごろにあるのではないか」との見方を示した。国債の買い入れについては、昨年9月の長短金利操作の導入により「事実上の正常化」が進んでおり、「日銀のスタッフ中心に軌道修正がされていく可能性がある」とも語った。

  木内氏は7月に日銀審議委員を退任し、現在は野村総合研究所のエグゼクティブ・エコノミスト。審議委員を務めていた際は、副作用を理由に現在の緩和策に反対票を投じてきた。

  日銀は2013年1月、政府との間で2%の物価目標を「できるだけ早期に実現することを目指す」とした共同声明を発表。黒田総裁は就任直後の同年4月、2年をめどに目標を達成すると宣言して異次元緩和を導入したが、6回にわたり達成時期は先送りされており、今なお実現のめどは立っていない。

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