【債券週間展望】長期金利は低下か、北朝鮮リスクや好需給観測で買い

  • 良好な需給環境に北朝鮮情勢緊迫化が加わり強含み予想-しんきん証
  • 円高進行やリスク回避の展開になれば若干強くなる可能性-岡三証

9月最終週(25日-29日)の債券市場では長期金利の低下が予想されている。北朝鮮情勢を巡る地政学リスクが再燃する中で安全資産としての債券買い圧力が掛かりやすいことに加えて、日本銀行による国債買い入れオペを背景とした好需給観測も相場を支える見込み。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは20日に0.035%まで上昇した。衆議院の早期解散・総選挙を巡る期待感を背景とした日経平均株価の大幅高などが売り材料となった。日本銀行が21日の金融政策決定会合で緩和策を据え置くと買い安心感が広がったほか、地政学リスクも相まって22日には0.02%に低下した。

  しんきん証券営業企画部の高井行夫金融市場アナリストは、「もともと需給が逼迫(ひっぱく)している状況下で中間期末を控えて動きが少なくなっているところに、入札2回に対して日銀オペが3回予定されている。北朝鮮情勢の緊迫化懸念が加わり強い相場展開が見込まれる」と指摘。一方、「地政学リスクに対する日本株の反応が鈍くなっているのも事実で、リスクオンが少し後退する程度にとどまる可能性もある」とみる。

米大統領の北朝鮮制裁強化に関する記事はこちらをご覧下さい。

日銀オペ

  日銀が発表した9月の国債買い入れ運営方針によると、25日に中期と長期ゾーン、27日には中期と超長期ゾーン、29日には長期と超長期ゾーンを対象にしたオペが予定されている。29日には10月のオペ運営方針が発表される。

  一方、財務省は26日に40年利付国債入札、28日には2年利付国債入札を実施する。発行予定額は40年債が5000億円程度、2年債が2兆2000億円程度となる。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「40年は利回りが1%を上回る中で無難に消化されるだろう。生保から上期末の調整の需要があるかもしれない」と指摘。「2年は残高調整的な買いがあるだろうし、外国人の買いも復活しており心配ない」と言う。

市場関係者の見方

*T
◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

  • 40年入札までは長いゾーンが重いかもしれないが、その後はオペが入ることもあって全体的に底堅い展開か
  • 10年債利回りはまたゼロ%に向かってじりじりと下げていくのではないか
  • 長期金利の予想レンジはマイナス0.01%~プラス0.03%

  
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 円高進行やリスク回避の展開になれば若干強くなる可能性
  • 40年と2年の入札がある一方、日銀オペが3回あり、需給的にオペの方が効きそう
  • 長期金利の予想レンジはマイナス0.01%~プラス0.04%    

  
◎しんきん証券営業企画部の高井行夫金融市場アナリスト

  • 長めのところは世界的にフラットナーが入っている感あり40年入札は無難な結果か。2年入札も割高感薄れて一定の買い見込める
  • 10月の入札も見えてくるので、北朝鮮問題による買い圧力でも10年のマイナス金利は見込みにくい
  • 長期金利の予想レンジは0.005%~0.035%

*T

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