米金融当局の新たな顔ぶれ、低インフレの「謎」で新対応迫られるか

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

来年2月に任期満了となるイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が再指名されなければ、FRBの新たな顔ぶれはイエレン氏が主導してきたインフレ戦略を今後どうするか、判断を迫られる可能性がある。

  こうした未知の事態を踏まえると、金融当局の指導部交代は投資家にリスクとなる。歴代大統領が長くFRB議長を再任させてきた理由の一つだ。FRBでは2018年初めまでの時点で、副議長と3人の理事が新顔となる見通しで、イエレン議長が低インフレの「ミステリー(謎)」と呼ぶ事態に対し、緩やかな利上げの戦略を維持するかどうか決定に関わることになる。

  ドイツ銀行のチーフ国際エコノミスト、トルステン・スロック氏はインフレ低迷が短期的なものだとする「金融当局の見解をどの程度重視するか、彼らは決める必要があるだろう。オオカミが来ると信じるか、心配するようなオオカミはいないと言い切るかだ」と語った。

  スロック氏はその上で、世界で最も重要な中央銀行である連邦準備制度の指導部交代は「金融市場で信じられないほど重大性が軽視されている」と指摘した。

  トランプ大統領は先に、イエレン氏続投の可能性も検討していることを明らかにしたが、ホワイトハウスは少なくとも他に6人を次期議長候補者として検討している。そのうちスタンフォード大学教授のジョン・テーラー元財務次官や、ケビン・ウォーシュ元FRB理事は現在の米金融政策があまりにも自由裁量による部分が大きく、明確な戦略を欠くと主張する。

  JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・フェロリ氏は「検討中とされる人物の多くはイエレン氏の手法と継続性がほとんどない。彼らの多くにとって、インフレ統計よりもインフレ理論の方が優先するのではないか」と指摘した。

原題:New Fed Crew to Inherit Inflation Miss That’s Mystifying Yellen(抜粋)

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