米国債利回り曲線が平たん化、低インフレの「謎」でもトレーダー動く

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は今年の頑固な低インフレについて、当局者には理解しがたい「謎」だと述べたが、債券トレーダーらはどう対応すべきかについて混乱した様子はほとんどなかった。

  連邦公開市場委員会(FOMC)の決定を受けて米国債市場では2年物と30年物の利回り格差(スプレッド)が136ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、6月以来の水準に低下した。5年物と30年物のスプレッドは約93ベーシスポイントと、7月以来最小を付けた。FOMCが2018年までの利上げの予想軌道を据え置いたことから、期間が短めの米国債は売られた一方、30年債の利回りは約1bp低下し2.8%を付けた。

  この動きは今後3カ月より先に当局がどこまで政策金利を引き上げることができるかトレーダーがなお懐疑的であることをうかがわせるものだ。当局は長期の政策金利見通し中央値を0.25ポイント下げ2.75%と、12年に金利予測分布図(ドット・プロット)を公表し始めて以来最低とした。

  確かに債券トレーダーは年内利上げ見通しを急いで織り込んでおり、市場に反映された利上げ確率は約60%と、9月8日の25%弱から上昇した。だが18年末までに視野を広げると、当局が4回の利上げを予想しているにもかかわらず、市場は2回分の利上げを完全にはまだ織り込んでいない。

  ある意味では話は長期的な金利予測に戻るのだろう。FTNファイナンシャルのチーフエコノミスト、クリス・ロー氏はリポートで、長期的な政策金利見通しの引き下げは「大ごとだ」と述べ、17年と18年のインフレ見通しの引き下げも重要な詳細だと付け加えた。

  当局が重視するインフレ指標が3月以来2%の目標を割り込んでいる状況をイエレン議長は謎だと呼んだが、抑制された状態が続くという意味ではないとも述べた。当局が謎を解明するまでは、30年債利回りが期間が短めの債券のように急上昇すると期待しない方がいい。

原題:Bond Traders Smash Yield Curve Flatter on Fed Inflation Mystery(抜粋)

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