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FOMC:声明と経済予測はおおむねタカ派的-市場関係者の見方

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FRBのイエレン議長

FRBのイエレン議長

Bloomberg
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Bloomberg

米連邦公開市場委員会(FOMC)は19、20両日の定例会合後の声明で、4兆5000億ドル規模の保有証券の縮小を10月に開始する方針を示した。ハリケーンの経済への悪影響は一時的なものになるとの見方を示し、年内あと1回、来年3回の利上げ予測を維持した。フェデラルファンド(FF)金利誘導目標については1-1.25%のレンジで据え置いた。

  これについての市場関係者の見方は以下の通り。

◎米12月利上げの有無は物価や統計の動向次第-TDセキュリティーズ
  12月に利上げが行われるかどうかは物価や経済統計の動向次第で、最近のハリケーンに伴うゆがみを考慮すると微妙だろうと、TDセキュリティーズのマーク・マコーミック氏が電子メールで指摘した。
  市場は当局がもっとハト派的であると予想していた。ドル高機運が後退するという見方が引き続き主流で、さらなる後退局面でユーロ買い・ドル売りに動く方針。

◎FOMCで最大のサプライズは経済予測の修正-BI
  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のエコノミスト、カール・リカドンナ、エレーナ・シュルヤティエバ、リチャード・ヤマローネの3氏は、FOMCで最大のサプライズは経済予測の修正だとリポートで指摘した。
  最新の経済予測では、今年のより力強い経済成長や完全雇用水準を一段と大幅に下回る失業率、2%のインフレ目標達成時期の後ずれを見込む。
  政策当局は2013年の「テーパー・タントラム」の再発防止を目指し、「できるだけ円滑な施策執行」を目指している。

◎米10年債利回りは2.5%に接近も、利上げ加速想定なら-シュワブ
  チャールズ・シュワブのチーフ債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏はFOMCの政策決定後に電話インタビューで、経済がかなり好調で市場が米利上げペースの加速を織り込み始めると仮定すれば、米10年債利回りは(2.3%で抵抗が多少あろうが)2.5%程度に戻る可能性があると予想した。
  当局は見解に一貫性があり、金利の正常化を強く望んでいる。「当局はフィリップス曲線を見放してはおらず」、それに市場は驚いたかもしれない。
  年内の追加利上げは「かなりの可能性がある」。  
  「金利の大幅上昇は見込まず」。

◎FOMCはタカ派的、ドル・円には上昇余地-三菱東京UFJ銀
  経済調査室の栗原浩史チーフ米国エコノミスト(ニューヨーク在勤)は年内と来年の利上げ見通しも変わらなかったことからすると、市場はもっと大きく反応してもよかったのではないかと語った。  
  利上げ見通しは少し引き下げる可能性もあると思っていたため若干タカ派だった。短期的金利上昇、ドル・円では円安に動く余地残っている。12月利上げに向けてはまだ十分な織り込みではない。
  ただ、インフレ率に持ち直す兆しがなく、どんどん利上げをしていくというわけではない。12月のFOMCまでに出てくるインフレ指標と賃金指標次第になり不透明感はある。
  来年に執行部がどうなるのかという話もあり、リーダーシップが代わるとFOMC全体の見通しも変わり得る。市場は今回出された来年以降の見通しをそれほど真剣に受け止めていない可能性もあり、影響があまり大きくなかった要因かもしれない。

◎FOMCの声明文および経済予測、「おおむねタカ派的」-エバコア
  FOMCは、利上げの道を前進すると示唆。しかし「従来想定していたより、遠くには行かない」とエバコアISIのクリシュナ・グハ副会長がリポートで指摘した。
  今年と来年のドットは「短期的にはタカ派的なメッセージ」を示した。
  2019年さらに長期的なFF金利予想の中央値が下がり、このメッセージは「薄まった」。
  声明文および経済予測は「おおむねタカ派的」と読める。

◎米「量的引き締め」でボラティリティー上昇も-シュワブのサムラ氏
  チャールズ・シュワブUKのマネジングディレクター、カリー・サムラ氏はリポートで、米金融当局による「量的引き締め」の経済への影響は「引き続きほとんど知られていない」ため、ボラティリティーを高める可能性があると指摘した。
  「力強い」データと堅調な企業業績が強気相場の継続を可能にするだろうが、政治や財政、金融面の不確実性がリスク要因。
  労働市場や住宅市場がタイトなことや、インフレが「予想外に上振れる」可能性を踏まえると、米金融当局がコンセンサス予想よりも積極的な行動を余儀なくされることもあり得る。

◎市場はFOMCに不意を突かれた、ユーロ1.1850ドル視野-CIBC
  FOMC予測で年内あと1回の利上げが示唆されたことがドルを支えていると、カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)の為替・マクロストラテジスト、ビパン・ライ氏が電子メールで指摘した。  「市場はFOMCが年内は追加利上げを見送ると想定していたため、不意を突かれた」。
  ユーロの対ドル相場は1.1850-75ドル付近に注目。「この水準を割り込めば、より深い調整が進んでいると示唆される」。

◎FOMC、FF金利長期見通しの低下が重要ポイント-FTNのロー氏
  FOMCの20日の発表内容の鍵は、長期的な政策金利見通しの中央値が0.25ポイント引き下げられた点だと、FTNファイナンシャルのクリス・ロー氏がリポートで指摘した。
  長期の引き下げは「ブレイナード理事の構造的な低インフレ懸念への譲歩」だった可能性。3%から2.75%への引き下げは「重要なことであり、引き締めサイクルで当局が予想する最終的金利水準をあらためて下げたことを示している」。わずか数年前に当局はサイクルのピークを4.25%と予想していた。
  当局のバランスシート縮小を来月開始するのは予想通り。
  当局は事前に設定した上限の通り、米国債を60億ドル分以外全て再投資するため、10月末の次回入札での再投資は11億5500万ドルとなる。

◎当局のバランスシート縮小で10年債利回り上昇へ-三菱東京
  三菱東京UFJ銀行のエコノミスト、クリス・ラプキー氏は当局のバランスシート縮小について、米10年債利回りが向こう数年で40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇することを意味する可能性があるとリポートに記した。
  10年債利回りは既に上昇し始めている。

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