eスポーツの本格普及なるか-東京ゲームショウ、きょう開幕

パソコン(PC)を激しく操作して対戦するエレクトロニック・スポーツ(eスポーツ、競技ゲーム)。日本では馴染みが薄いこの競技だが、21日から開催される「東京ゲームショウ(TGS)2017」では、関連企業が展示スペースの拡大や人気タイトルでの競技会を開催して普及を狙う。

  「さあ、現実を超えた体験へ。」とのテーマを掲げた今回のTGSの出展社数は9月6日時点で歴代2位となる601社。うち315社が海外勢だ。TGS事務局によると、今回はeスポーツのステージを1つから2つに増やし、観客席も増やすという。

昨年の東京ゲームショーで行われたeスポーツの競技

Photographer: Yuya Shino/Getty Images for TOKYO GAME SHOW

  韓国のブルーホールは、100人が参加して各々が相手を倒す「プレイヤーアンノウンズ・バトルグラウンズ」を出展する。このタイトルは3月に配信を開始した。ゲーム市場調査会社ニューズーによると、8月時点で同タイトルは日本のトップゲームで、コアなPCゲーム愛好家のうち28%がプレーしている。

  ゲーム雑誌ファミ通などを手掛けるGzブレインの浜村弘一社長は、「今までもeスポーツの展示はあったが、海外の人気タイトルだけだった」と振り返る。しかし「今回はパズドラやモンスターハンターなどの人気タイトルで日本発のeスポーツの姿を見ることができる」と期待をのぞかせる。

  世界では市民権を得ているeスポーツ。高額賞金を獲得できるプロを目指して多くの若者がプレーしている。アジアオリンピック評議会(OCA)が4月にアジア大会でeスポーツを競技種目に採用していく方針を示すなど、日本でも競技人口を増やしていく機運が高まっている。

「アスリート」

  eスポーツの人気上昇で画像処理機能に優れるゲーム用PCの販売も上向いている。エムエスアイコンピュータージャパン営業部の中原衆望氏によれば、同社の売上はゲーム用ノートPCの販売増がけん引し、2014年から毎年倍増している。米調査会社ガートナーも、ゲーム用PCの世界販売台数は20年までに毎年6.6%増えるとみている。

eスポーツの競技風景

Photographer: Yuya Shino/Getty Images for TOKYO GAME SHOW

  ゲーム用PC向け半導体を手掛けeスポーツの大会も主催するエヌビディアで国内ゲーム事業の責任者を務める高橋一則氏は、15年ごろから国内でも愛好家が増えてきたと指摘した。

  高橋氏は今後について、景品表示法で賞金上限が10万円に抑えられていることや、アスリートビザが発行されない現状を打開できれば、国内でもeスポーツが盛り上がり、ゲーム用PCは「据え置き型(コンソール)を脅かす存在になる」と見通している。

  都内在住のIT関連企業勤務、藤原聡史氏(25)はeスポーツ愛好家の一人。「PCでさまざまなゲームができてしかも安い」と据え置き型(コンソール)からPCゲームにシフトした理由を説明する。コンソール向けに販売されるタイトルと比較して3分の1程度の価格だという。5月にゲーム用PCを約20万円で購入した。

  コンソールゲーム関連の展示もあるが、今年3月に新型家庭用ゲーム機「スイッチ」の発売が話題となった任天堂は例年通り参加しない。ソニーと米マイクロソフト(MS)は昨年、新しいゲーム機既に発売しており話題性に乏しい。ソニーは来年1月26日に発売するカプコンの「モンスターハンター:ワールド」など人気タイトルの展示で集客を狙う。

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