GPIFや3共済:日本株1963億円売り越しも、残高47.6兆円で最高

Signage that is displayed at the entrance to the Government Pension Investment Fund (GPIF)

Photographer: Tomohiro Ohsumi

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や公務員らが加入する共済年金は4-6月期に日本株を1963億円売り越した。一方、6月末の保有残高は株価の上昇を受けて47兆6179億円と3四半期連続で過去最高を更新した。

  日本銀行が20日公表した資金循環統計によると、公的年金の日本株売り越しは4四半期連続。外国証券は1353億円と13四半期続けて買い越し、残高は65兆5466億円と3四半期連続で最高となった。同統計の公的年金はGPIFや国家公務員共済組合連合会(KKR)、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団、年金特別会計などからなる。

  市場ではトランプ米政権の景気刺激策に対する期待の剥落(はくらく)や北朝鮮に関する地政学的リスクの高まりを受け、4月には円高・株安が進む場面があった。ただ、欧州の政治不安がフランスの大統領選と国民議会選を経て収束に向かい、世界的に株価が反発。GPIFの保有資産の6割超を占めるリスク性資産には追い風が吹いた。

  公的年金は4-6月期に国債・財融債を1兆43億円売り越した。売り越しは13年7-9月期から16四半期連続。6月末の保有残高は46兆8594億円と04年3月末以来の低水準となった。黒田東彦総裁が巨額の国債買い入れを主な実施手段とする異次元緩和を導入してから約3割も減少。その分、日本株や海外の債券・株式を増やしている。

  世界最大の年金基金であるGPIFの運用資産は6月末に149.2兆円。国内債券は積立金全体の30.48%と、すでに目標値を約5%ポイント下回るが、超低金利を背景に減少傾向が続いている。内外株式はともに24%前後、外債は13.53%に上昇。GPIFと運用目標やリスク管理を一元化している合計50兆円規模の3共済も、国内債偏重からリスク資産への分散を進めている。

  TOPIXは6月末に1611.90と3月末から6.6%上昇。MSCIコクサイは円換算で4.2%上げた。米国債の10年物利回りは0.084ポイント低い2.304%。円の対ドル相場は1ドル=112円39銭と1円下げた。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは0.075%と0.01ポイント上昇した。

  今回の統計では、国債・財融債と国庫短期証券を合わせた「国債等」の残高は6月末に1085兆円。公的年金は全体の4.3%を保有していた。日銀は1-3月期の確報値も発表。国債・財融債は速報時点の3366億円の買い越しから5349億円の売り越しに、外国証券は690億円の売り越しから6051億円の買い越しに転じた。日本株の売り越しは3466億円から1567億円に縮小した。

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