東芝:ベイン連合と最終調整、20日にもメモリー売却決定-関係者

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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

東芝が半導体子会社「東芝メモリ」の売却先について、20日に開催する取締役会で、米投資会社ベインキャピタルが主導する日米韓連合に決める方向で最終調整に入っていることが分かった。合弁相手の米ウエスタンデジタル(WD)陣営が売却に反対する中、契約締結を急ぐ。

  交渉が非公開であるため匿名を条件に語った複数の関係者によると、同連合にはWDの競合先である米キングストン・テクノロジーシーゲイト・テクノロジーや、韓国のSKハイニックスが参加・出資する。WDは米ファンドKKRと組んで買収案を示していたが、東芝はベイン連合との協議を加速していく方針を13日の取締役会で確認した。ただ、ある関係者はまだ状況は流動的であるとの認識を示した。

  米原発事業の失敗で巨額損失に陥った東芝は、上場廃止基準である2年連続の債務超過を回避するため、来年3月末までに東芝メモリを2兆円程度で売却する方針を決めた。買収当事者や利害関係者の多さなどから、売却を決定した2月から約7カ月が経過しているが、各国の独占禁止法当局の審査などを考慮すると、来年3月までの売却完了には契約を急ぐ必要がある。

  東芝広報担当の平木香織氏は「ディールの詳細は申し上げられない」とコメントした。

紆余曲折

  東芝は6月下旬に日米韓連合を優先交渉先に選定していたが、WDが第三者への売却は合弁契約に違反するとして売却差し止めを求めて提訴したことを受け調整が難航。その後、WD陣営が訴訟を取り下げる条件を盛り込んだ独自案を提示、ベイン陣営も係争リスクの回避策を含む追加案を示すなど交渉は複雑化していた。

  日米韓連合を主導するベインは15日、キングストンやシーゲートのほか、メモリーの供給を受ける立場の米アップルデルも連合に参加・出資すると公表した。しかし、具体的な買収額のほか、SKハイニックスの関わり方や、買収資金払い込みの前提として訴訟リスクの排除などを求めている産業革新機構日本政策投資銀行の位置づけなどは明らかにしていない。

  東芝は13日にベイン連合との協議を加速するとしたものの、台湾の鴻海精密工業を含む企業連合や、WDとKKR陣営との交渉余地も残す姿勢は示していた。

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