北朝鮮ミサイル発射、為替相場の感応度が低下-市場は冷静に分析

  • アルゴだけの動きで追随する動きはないだろう-大和証
  • テールとしてはずっと見てないといけない話-上田ハーロー

A dealer works in front of monitors displaying the exchange rate of the yen against the U.S. dollar, left, and a news broadcast of North Korea's missile launch at a foreign exchange brokerage in Tokyo, Japan, on Friday, Sept. 15, 2017.

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

東京外国為替市場では、早朝の北朝鮮からのミサイル発射を受けて、円相場は一時急伸したものの、日中安値を付けた後の戻りは速かった。市場関係者は度重なる北朝鮮の挑発行為を冷静に受け止めている。

  ブルームバーグのデータによると、この日の東京時間のドル・円相場は1ドル=110円24銭と、前日のニューヨーク時間の終値付近で開始し、しばらくは110円10銭から110円20銭台でもみ合っていた。北朝鮮が弾道ミサイルを発射した直後の午前6時58分ごろから円が買われ、一時109円56銭までドル安・円高が進んだ。その後は110円台前半に戻している。

  大和証券投資戦略部の石月幸雄シニア為替ストラテジストは、ドル・円について、「取引が薄い時間帯にアルゴが発動するので値動きが大きくなっているが、北朝鮮のミサイル発射はだいたい予想されていた」と指摘し、「アルゴだけの動きで追随する動きはないだろう」と語った。過去の北朝鮮による核実験の影響に比べるとほぼ吸収できる程度と言う。

  北朝鮮が今回と同様に日本上空を通過する弾道ミサイルを発射し、北海道襟裳岬の太平洋上に落下させた8月29日。東京時間のドル・円は109円25銭から始まり、108円34銭まで円が買われた。相場は欧州の取引終盤まで109円台に戻ることはなく、地政学リスクを意識する展開が続いた。

  今回と前回の相場の反応の違いについて、みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケットエコノミストは、「北朝鮮のミサイル発射は、2、3日前から言われていたので、為替市場参加者にとって新鮮味はない。Jアラートも2度目の運用でそれほどインパクトはない」と指摘した。

北朝鮮ミサイル発射に対する日本政府の対応に関する記事はこちらをクリックしてください

  上田ハーロー貨保証金事業部の山内俊哉部長は、北朝鮮による挑発行為が連続して続くことはなく、期間が少し空く分、少し鎮静効果が働くので、そのまま円高に向かっていく可能性は低いとみている。ただ、「テールとしてはずっと見てないといけない話。撃ったものの内容や、国営放送でどういう発言が出るか、米国、トランプ政権の対応、そのあたりは見ていく必要はある」と語った。
  

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