世界に先駆けインフレ目標導入したNZ中銀、大幅改革迫られる可能性

  • 野党・労働党は完全雇用達成も中銀責務に加えることを提案
  • 23日に総選挙-世論調査では労働党が与党・国民党に小幅リード

ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は約30年前、世界に先駆けンフレ目標を掲げた。23日投開票のNZ総選挙を控え、与野党の支持率はきっ抗。政権交代の可能性もある中で、野党・労働党は中銀改革を提案しており、NZ中銀はインフレ目標導入以来の大きな変革を迫られるかもしれない。

  NZ中銀に現在課せられている責務は物価安定のみだが、労働党は完全雇用の達成も中銀に義務付けたい考えだ。金融政策の決定も総裁だけでなく、外部メンバーを含めた委員会で決めることも提案している。

ウィーラー中銀総裁

フォトグラファー:Mark Coote / Bloomberg

  米連邦公開市場委員会(FOMC)やオーストラリア準備銀行のように完全雇用もNZ中銀の目標となり、インフレだけに焦点を絞ることができなくなれば、NZの次期政権と経済政策に対する不透明感が市場で高まることになる。26日に任期が切れるウィーラー中銀総裁の後任が数カ月以内に指名されるとの見通しで、中銀総裁の交代も懸念材料だ。

  キャピタル・エコノミクスの豪州・NZ担当チーフエコノミスト、ポール・デールズ氏(シドニー在勤)は、「恐らく全ては次期総裁がどのように変更を解釈するか次第だろう。労働党が勝利し、その政策が成長とインフレを弱めれば、二重の目標達成にはさらに時間がかかるかもしれない。成長重視の中銀総裁は、低金利を長めに継続する傾向がより強いとみられる」と述べた。

  ウィラー総裁の任期終了後、スペンサー副総裁が来年3月18日まで総裁代行を務める。総選挙後に財務相が中銀理事会の意見を基に次期中銀総裁を指名する。スペンサー副総裁は総裁に就く意向はないが、ベスキャンド副総裁は地元メディアに総裁就任を目指すと表明。マクダーモット総裁補佐も総裁候補だろうと指摘するエコノミストもいる。

アーダーン労働党党首

フォトグラファー:Mark Coote / Bloomberg

  労働党は8月初め、ジャシンダ・アーダーン氏を新たな党首に選出。その後、支持率を伸ばしている。これを受けNZドルは売り圧力にさらされたが、ワン・ニュース/コルマー・ブラントン世論調査で労働党が与党・国民党に対し小幅なリードを保っていることが分かった今月14日遅く、NZドルは再び下落した。

原題:RBNZ Faces Biggest Revamp In 27 Years If Labour Wins Election(抜粋)

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