インドの結婚市場に変化、より速くて安いネットが寄与

  • オンライン結婚仲介企業が台頭、年平均21%増収との調査結果
  • 地理的境界を飛び越え、自主的な結婚に寄与-インド工科大准教授
Photographer: Manjunath Kiran/AFP via Getty Images

インドの農村部でより速くて安いインターネット接続が普及しつつあることが、思わぬものを生んでいる。結婚仲介だ。

  親類が見合いの段取りをすることが多い保守的なインドで、農村部の住民が携帯端末を通じオンラインで結婚相手を探している。これによって将来の夫、妻の候補者を従来より広い範囲から選べるようになった。ユーザーがふさわしい相手を見つけるためのデータベースを運営するマトリモニー・ドット・コムジーバンサシ・ドット・コムシャーディー・ドット・コムなどのネット企業が台頭し、こうしたサービスへの需要が増えている。

テクノロジーの進展が結婚制度をも変えていく

(出所:Bloomberg)

  インドの情報技術(IT)革命が結婚市場を変えつつある。同国では伝統的に結婚ブローカーや仲介者、新聞広告などを通じた婚姻が中心だが、オンラインによる仲介がじわりと広がっている。同国のモバイルインターネット利用者は推計4億5000万人に上る。

  調査会社ケン・リサーチの昨年のリポートによると、歴史の浅いインドのオンライン結婚仲介業界の売上高は2010年から15年に年平均21%増加。20年までに206億ルピー(約350億円)に達する見通しだ。

  マトリモニー・ドット・コムの利用者プロフィル数は昨年300万件増加した。その40%は都市部と農村部の中間的な特徴を持つセミアーバン地域の住民が登録した分だった。4-6月期にデータベースに追加されたプロフィルの4分の3はスマートフォン経由でアップロードされた。安価な端末やインターネット接続の高速化、アプリケーションの充実化がこうした状況を支えている。

  同社の創業者兼最高経営責任者(CEO)のムルガベル・ジャナキラマン氏はインタビューで、「今の傾向が続くとみている」と述べた。インドの結婚市場は仲介サービスや会場の借り上げ、ケータリング、飾り付け、写真撮影などを合わせて年間で約540億ドル(約6兆円)。

  インド工科大学デリー校のサルベスワル・サフー准教授(社会学)は6月に「ジャーナル・オブ・サウス・エイジアン・スタディーズ」に掲載された論文で、インドの若者の間では恋愛結婚の人気がますます高まっているものの、根強いカースト制と地域共同体の影響で恋愛や結婚をするのが難しい状況にあると分析。「結婚市場に関するオンライン技術は人々に地理的な境界を飛び越えさせ、結婚を考えている人たちにより自主的に結婚をアレンジする機会を与える」と指摘した。

原題:Forget Marriage Brokers. Rural Indians Find More Suitors Online(抜粋)

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