13日の東京株式相場は3日続伸。米国の政策進展期待や為替のドル高・円安推移を受け、リスク選好の買いが優勢となった。銀行や証券など金融株、不動産株が上げ、電機や機械など輸出株、化学や非鉄金属など素材株も高い。

  TOPIXの終値は前日比9.88ポイント(0.6%)高の1637.33、日経平均株価は89円20銭(0.5%)高の1万9865円82銭。TOPIXは、8月7日に付けた年初来高値(1639.27)に迫った。

  明治安田アセットマネジメントの杉山修司チーフストラテジストは、「米朝の緊張緩和、米税制改革期待、中小企業を中心とした米景況感の強さといった『三拍子』がそろった。紆余曲折はあろうが、方向感としては年末まで米国株高、ドル高・円安、日本株高だ」との見方を示した。

東証内
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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  ムニューシン米財務長官は米CNBCのインタビューで、「税制改革の実現を株式市場が期待していることに疑いの余地はない。われわれは年末までに成し遂げるつもりだ」と述べ、税制改革はことし1月1日にさかのぼって適用することが可能だ、とした。

  大和証券投資戦略部の高橋卓也シニアストラテジストは、米財務長官発言を「妥当性がある」と評価し、仮に法人税率が現状の35%から25%に引き下げられた場合、「標準的な上場企業で9%程度の利益上振れ効果があり、米企業の増益率は20%近くに高まるため、米国株にプラス」と分析。トランプ米政権の方針がはっきりする点で、「日本株にもプラス」とみている。

  前日に米労働省が発表した7月の求人件数は過去最高の617万件となり、全米独立企業連盟による8月の中小企業楽観指数も105.3へ改善するなど米経済統計も堅調な内容だった。12日の米国株は、S&P500種株価指数が0.3%高の2496.48と過去最高値を更新した半面、米国債は続落し、10年債利回りは2.17%と4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。

  米金利の上昇を受け、ドル・円は12日の海外時間に約2週間ぶりの1ドル=110円台までドル高・円安に振れ、きょうはおおむね110円ー110円20銭台で取引された。前日の日本株終値時点は109円39銭。為替市場でドルが反発基調を強めていることも日本株の市場参加者心理にプラスに寄与した。投資家のリスク選好姿勢は特に中小型株に顕著に見え、TOPIXのスモール指数や東証2部指数、ジャスダック指数は年初来高値を更新した。

  東証1部33業種は証券・商品先物取引や不動産、銀行、機械、電機、石油・石炭製品、輸送用機器など26業種が上昇。空運やパルプ・紙、その他金融、精密機器、医薬品など7業種は下落。売買代金上位では、パナソニックや日立製作所、日本電産、信越化学工業が高く、いちよし経済研究所が業績予想とフェアバリューを上げたピジョンは大幅高。半面、新製品発表後のアップル株下落が嫌気され、村田製作所やTDKなど電子部品株の一角は軟調。業績見通しが市場予想を下回ったほか、野村証券の投資判断引き下げを受けた九州電力も安い。

  • 東証1部の売買高は16億511万株、売買代金は2兆498億円
  • 上昇銘柄数は1314、下落は594
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