英国では8月にインフレが予想以上に加速し、3%に接近した。衣料品が約30年ぶりの大きな値上がりとなった。

  英政府統計局(ONS)が12日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.9%上昇と、7月の2.6%上昇から加速し、4年ぶり高水準に並んだ。2016年の欧州連合(EU)離脱決定による影響が最も著しい為替相場に、再び注目が集まる。離脱決定以降にポンドは対ドルで11%下落。自国通貨安で輸入コストが高まり日常品の値上がりをもたらしている。ブルームバーグがまとめたエコノミスト40人の調査の中央値では、8月のインフレ率は2.8%が見込まれていた。

  インフレ率は中銀目標の2%を超えており、一段の加速でイングランド銀行(英中央銀行)に対応を迫る圧力が強まりそうだ。金融政策委員会(MPC)は8月会合で、7対2で政策金利を過去最低の0.25%に維持することを決めた。今週開催されるMPCではホールデン委員が利上げ支持に転じる可能性があると、一部エコノミストはみている。

  INGのチーフ国際エコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏(ロンドン在勤)は、MPCでの票が6対3になれば「政策金利の道筋についての見直しにつながるかもしれない」とした上で、「しかし当社は、EU離脱に起因する経済野先行き不透明のため、MPCは離脱後の環境がより明瞭になるまで利上げを控えると考えている」と述べた。

  発表によると、変動の大きい食料品とエネルギーを除いたコアインフレ率は8月に2.7%と、エコノミスト予想(2.5%)を上回り、2011年以来の高水準に達した。

  8月の衣料品価格は前月比2.4%上昇。前年同月比では4.6%値上がりした。ONSは、ポンド安が物価上昇の一因だとの見方を示した。EU離脱を決めた16年6月の国民投票以降、ポンドは貿易加重ベースで14%下げている。

  ポンドは統計発表後、対ドルで1年ぶり高値を付けた。ロンドン時間午前9時58分(日本時間午後5時58分)現在は前日比0.8%高の1.3273ドルで取引されている。

原題:U.K. Inflation Jumps More Than Forecast to Match 4-Year High (1)、U.K. Aug. Inflation Rate Rises to 2.9% Y/y; Est. 2.8%(抜粋)

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