東芝はメモリー事業の売却で早期に契約を締結するよう主要取引各行から求められており、13日に開かれる取締役会での売却先決定に向け最終調整している。事情に詳しい複数の関係者が語った。

  関係者によると、米投資会社ベインキャピタル産業革新機構日本政策投資銀行などからなる陣営と、台湾の鴻海精密工業主導の2陣営が協議でリードしている。しかし、両陣営が現在提示している条件で最終決定に至るには難しく、13日の取締役会では決まらない可能性もある。米ファンドKKR陣営は米ウエスタンデジタル(WD)が買収段階では出資しないために資金が足りず、現時点では他陣営に後れを取っている状況。

  東芝は米原発事業の失敗で陥った債務超過を穴埋めするためメモリー事業の売却交渉を進めてきたが、合弁相手のWDとの係争問題や政府の反発、東芝首脳陣の決定力不足といった要素が重なりいまだに結論を出せずにいる。

  東芝は来年3月までにメモリー事業を売却できない場合、2期連続の債務超過となり上場廃止基準に抵触する。売却契約を締結した後の独占禁止法審査には一般的に6-9カ月程度かかるとされ、契約締結が遅れれば、年度内の売却完了ができなくなる恐れがある。

  東芝の広報担当、石橋斉史氏は「ディールの詳細はお答えできない」と述べた。
  

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