東京外国為替市場でドル・円相場は1週間ぶりのドル高・円安水準を付けた後、上値が重い展開。北朝鮮による軍事的な挑発行動や米国上陸のハリケーン「イルマ」の被害に対する懸念が後退し、リスク回避の巻き戻しの動きが優勢となったものの、その後は様子見ムードが強まった。

  12日午後3時53分現在のドル・円は前日比0.1%高の1ドル=109円51銭。一時109円58銭と5日以来のドル高・円安水準を付けた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.1%高の1142.97となった。

  しんきんアセットマネジメント投信運用部の加藤純主任ファンドマネジャーは、「リスク回避の雰囲気が少し緩和された。国連の制裁決議もややトーンダウン」と説明。「ドル・円を売っていたにわかショートが買い戻した程度。108~110円で様子を見る時間帯に入った気がする」と述べた。

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 みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「10月10日の労働党創建記念日に向けて、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の準備もしているという話があった中、いつ何をしてもおかしくない。何かするぞ的な話になるとまたリスク回避になる可能性もある」と述べた。

  前日の米国市場でドルは反発。ハリケーン「イルマ」の脅威が後退したことや、北朝鮮情勢が緊迫化しなかったことを背景に、リスク選好の動きが広がった。

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  三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、「前週末にドルショートと米国債ロングがたまっていた。建国記念日に北朝鮮から何もなかったことや米国のハリケーン被害が限定的だったことから週明けのニューヨーク市場でポジションの偏りが全部はき出された」と分析。国連安保理決議については、「米国が当初言っていた内容からすれば骨抜き」としながらも、「これで北朝鮮が何も行動起こさないという訳でもない。問題は残存する」と述べた。

  豪ドルは対米ドルでほぼ横ばい。8月の豪NAB企業信頼感が昨年7月以来の低水準となったことを受けて、一時1豪ドル=0.7998米ドルと、0.8米ドル台を割り込んだ。

  ポンド・ドル相場は同時刻現在、0.2%高の1ポンド=1.3190ドル。英国ではこの日、8月の消費者物価指数(CPI)が発表される。市場予想では、前年比2.8%上昇が見込まれている。7月は同2.6%上昇だった。英中銀イングランド銀行(BOE)は14日に金融政策委員会(MPC)を開催する。

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