9月11日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル反発、ハリケーン「イルマ」の脅威後退で

  11日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反発。ハリケーン「イルマ」が予想されたほど大きな被害を出さず、懸念されていた北朝鮮情勢の緊迫化もなかったことで、リスク選好の動きが広がった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.6%上昇。過去1カ月で最大の上げ幅で、上昇は8営業日ぶりだった。ドルは対円でじりじりと上げ幅を拡大し、1.4%高の1ドル=109円39銭。対ユーロでは0.7%高の1ユーロ=1.1954ドル。

  熱帯性暴風雨に勢力を弱めたイルマの影響を再評価する動きを受け、大半の通貨で出来高は少なめとなった。ドルの円に対する上昇は、前週末にハリケーン被害が過剰に見積もられる中での円買いの流れが反転した公算が大きい。

  米10年債相場が下落し利回りが2.13%台を突破したことや、S&P500種株価指数が4月以降で最大の上げとなり、終値ベースでの過去最高値を更新したことも、ドル高の背景となった。

  ドルは主要通貨の中で唯一、原油相場の持ち直しに支えられたカナダ・ドルに対して下落した。

  イルマの米経済と金融政策に与える影響に関しては、復興作業が今後の数四半期にかけて経済活動を押し上げる可能性が指摘されている。パンセオン・マクロエコノミクスのエコノミスト、イアン・シェファードソン氏は11日、結果的に、被害を受けた地域の労働市場がさらに逼迫(ひっぱく)する可能性があると、ブルームバーグ・ラジオのインタビューで指摘した。

欧州時間の取引

  ドルは欧州時間からユーロを含む主要通貨の大半に対して上昇。ユーロはドルに対し、前週末8日の日中高値である1ユーロ=1.2092ドルから下落幅を拡大した。

  欧州中央銀行(ECB)のクーレ理事はこの日、ユーロの持続的な上昇は景気加速によって影響が相殺されなければインフレを抑えることになりかねないと警告した。
原題:Yen Drops Most in 8 Months as Fading Risks Fuel Dollar Rebound(抜粋)
Dollar Bounces Off Near 3-Year Low, Climbs vs Peers: Inside G-10(抜粋)
Stocks Advance With Dollar as Irma Threat Recedes: Markets Wrap(抜粋)

◎米国株・国債・商品:S&P500が最高値、国債下落-原油は反発

  11日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は4月以降で最大の上げとなり、終値ベースでの過去最高値を更新した。一方で米国債は大幅安となった。ハリケーン「イルマ」による被害が当初予想を下回るとみられるほか、北朝鮮を巡る緊張状態が高まらなかったことから、リスクが高めの資産に資金が流れた。

  S&P500種株価指数は前営業日比1.1%高の2488.11。ダウ工業株30種平均は259.58ドル(1.2%)上げて22057.37ドル。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.13%。この日は欧州や新興市場でも株価が上昇した。一方で金や円、スイス・フランは値下がりした。
  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。テキサス州のメキシコ湾岸では製油所の操業再開がほぼ完了。ハリケーン「イルマ」による需要への影響は材料視されていない。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前営業日比59セント(1.24%)高い1バレル=48.07ドルで終了。

  一方のニューヨーク金は反落。ドル相場の持ち直しを背景に2カ月ぶりの大幅安。北朝鮮がミサイルを発射しなかったこと加え、ハリケーン「イルマ」の経済的打撃に対する懸念が後退した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前営業日比1.1%下げて1オンス=1335.70ドルで終了。

  警戒されていた北朝鮮建国記念日のミサイル発射はなかった。同国は11日、国連安全保障理事会で制裁を強化する米国案の決議が採択された場合には報復すると警告した。

  大和証券キャピタル・マーケッツの経済調査責任者、 クリス・シクルナ氏(ロンドン在勤)は顧客リポートで、「リスク環境の改善で米国債利回りが上昇した一方、円は下落した」と分析。イルマは「先週懸念されていたほどの大災害にはならない」とみられるほか、「幸いにも週末に北朝鮮関連で悪いニュースがなかった」と指摘した。

  米国株は幅広い業種で上昇。S&P500種では金融や情報技術が上げを主導した。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は低下。一日の下げとしては約3週間で最大となった。

  イルマの被害が過大に見積もられていた可能性が示唆される中、保険やクルーズ船運営会社の銘柄は上昇した。エンキ・リサーチはイルマによる被害額予想を490億ドルとし、従来予想の2000億ドルから引き下げた。
原題:U.S. Stocks Climb to Record as Irma Threat Recedes: Markets Wrap(抜粋)
原題:Oil Gains as Irma Impact Less Than Feared, Gulf in Repair Mode (抜粋)
原題:PRECIOUS: Gold Drops as Dollar Rebounds, Irma Concerns Recede (抜粋)

◎欧州株:4日続伸-保険銘柄に買い、ハリケーン巡る懸念が後退

  11日の欧州株式相場は、指標のストックス欧州600指数が4営業日続伸となった。ハリケーン「イルマ」が勢力を弱めたほか、週末に予想されていた北朝鮮のミサイル発射がなかったことで、リスク意欲が高まった。

  ストックス欧州600指数は前週末比1%高の379.43で終了。保険株指数は2.2%高と、上げが目立った。

  業種別19指数の全てが値上がり。構成銘柄の中で上昇したのは507銘柄、下落は83銘柄。

  域内の主要指数で、英FTSE100指数は前週末比0.5%上昇。ドイツのDAX指数は1.4%上げ、約2カ月ぶりの高水準に達した。フランスのCAC40指数は1.2%、イタリアのFTSE・MIB指数は1.6%それぞれ上昇。スペインのIBEX35指数は1.9%高。
原題:European Stocks Advance as Insurers Lead Gains on Irma Relief(抜粋)

◎欧州債:中核国債が下落、リスクオンで-英国債も下げる

  11日の欧州債市場ではユーロ参加国のうち中核国の国債が下落。オーストリアが銀行団を通じた起債計画を発表したことも、一部長期債への重しとなった。

  英国債も値下がり。英中銀会合を巡りタカ派的リスクの高まりが背景にある。

  ハリケーン「イルマ」の被害額が当初予想を下回ることや、週末に予想されていた北朝鮮のミサイル発射がなかったことで広範なリスクオンの傾向を強めた。保険銘柄を中心に株式相場が上昇。中核国が下げ、国債利回りはややスティープ化した。

  オーストリアは銀行団を通じて5年債を発行するほか、100年債も起債する可能性。発行目標額が引き上げられたことを受け、新たな銀行団を通じた起債に関する観測が浮上していた。
原題:Bonds Hit as Risk Appetite Resumes; End-of-Day Curves,Spreads(抜粋)

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