11日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は4月以降で最大の上げとなり、終値ベースでの過去最高値を更新した。一方で米国債は大幅安となった。ハリケーン「イルマ」による被害が当初予想を下回るとみられるほか、北朝鮮を巡る緊張状態が高まらなかったことから、リスクが高めの資産に資金が流れた。

  S&P500種株価指数は前営業日比1.1%高の2488.11。ダウ工業株30種平均は259.58ドル(1.2%)上げて22057.37ドル。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.13%。この日は欧州や新興市場でも株価が上昇した。一方で金や円、スイス・フランは値下がりした。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。テキサス州のメキシコ湾岸では製油所の操業再開がほぼ完了。ハリケーン「イルマ」による需要への影響は材料視されていない。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前営業日比59セント(1.24%)高い1バレル=48.07ドルで終了。

  一方のニューヨーク金は反落。ドル相場の持ち直しを背景に2カ月ぶりの大幅安。北朝鮮がミサイルを発射しなかったこと加え、ハリケーン「イルマ」の経済的打撃に対する懸念が後退した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前営業日比1.1%下げて1オンス=1335.70ドルで終了。

  警戒されていた北朝鮮建国記念日のミサイル発射はなかった。同国は11日、国連安全保障理事会で制裁を強化する米国案の決議が採択された場合には報復すると警告した。

  大和証券キャピタル・マーケッツの経済調査責任者、 クリス・シクルナ氏(ロンドン在勤)は顧客リポートで、「リスク環境の改善で米国債利回りが上昇した一方、円は下落した」と分析。イルマは「先週懸念されていたほどの大災害にはならない」とみられるほか、「幸いにも週末に北朝鮮関連で悪いニュースがなかった」と指摘した。

  米国株は幅広い業種で上昇。S&P500種では金融や情報技術が上げを主導した。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は低下。一日の下げとしては約3週間で最大となった。

  イルマの被害が過大に見積もられていた可能性が示唆される中、保険やクルーズ船運営会社の銘柄は上昇した。エンキ・リサーチはイルマによる被害額予想を490億ドルとし、従来予想の2000億ドルから引き下げた。

原題:U.S. Stocks Climb to Record as Irma Threat Recedes: Markets Wrap(抜粋)
原題:Oil Gains as Irma Impact Less Than Feared, Gulf in Repair Mode (抜粋)
原題:PRECIOUS: Gold Drops as Dollar Rebounds, Irma Concerns Recede (抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE