ウォール街の新人アナリストに早くも勧誘の手-年俸2200万円超も

A Wall Street street sign

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

大学を卒業してウォール街入りしたばかりの新人アナリストたちは、席を暖める暇もなく転職の誘いを受けている。

  投資銀行に入ってまだ数週間の若手に、名門プライベートエクイティ(PE)投資会社から電子メールが相次ぐ。年収20万ドル(約2200万円)以上にもなる仕事への誘いだ。実際に仕事を始めるのは2019年になってからだが、PE会社は優秀な人材獲得のためかつてないほど早くから接触を開始し、勧誘合戦は激しさを増している。

  投資会社は若手に対する年間の勧誘スケジュールを5年連続で早めた。一定期間は採用活動を控える業界内の合意が崩壊したためだ。PE投資業界には利回りを求める投資家の資金が大量に流れ込み、優秀な人材が求められているが、同業者やシリコンバレーのテクノロジー企業との競争が激しい。良い人材を確保しようと、KKRやウォーバーグ・ピンカス、カーライル・グループなどの大手は面接の初日でも採用を決める。

  ヘッドハンターたちは大学を出てわずか数カ月の若手バンカーにお茶やお酒を誘う電子メールを送る。12月にはPE投資会社の担当者の机の上に候補者の履歴書が積み上がっているという具合だ。

  スポンサーズ・フォー・エデュケーショナル・オポチュニティーのエグゼクティブ・バイスプレジデント、ジュリアン・ジョンソン氏によれば、直近の採用サイクルでは正式面接が1月に始まった。

  これまでで最も早く、前年より約2週間早かった。主要なPE投資会社が採用活動の開始時期に関する協力を停止した2013年に比べると、3カ月も早い。協力停止は一部の投資会社による抜け駆けがきっかけだった。

  ダイナミクス・サーチ・パートナーズのパートナー、ジョシュ・グラウアー氏は「いつも誰かが不安になって」採用活動を開始する。そうすると他社も直ちに追随すると話した。マネジングディレクターが採用面接のために会議を土壇場でキャンセルしなければならないことも多いという。

  一方、せっかく雇った若手従業員をすぐに横取りされる銀行はたまったものではない。金融業界の就・転職アドバイスフォーラム、ウォールストリート・オアシスを設立したパトリック・カーティス氏によると、このため銀行と投資会社の関係は悪化している。「資金を投じて採用して訓練したのに、突然奪われてしまう」と同氏は銀行の苦労を指摘した。

原題:Private Equity Prowls for Young Bankers Early in Frenetic Ritual(抜粋)

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