9月8日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、ハリケーンや北朝鮮のリスクを警戒

  8日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。週末のリスクや不確実性に対する警戒感が広がる中、7営業日続落となった。

  ハリケーン「イルマ」は現在、フロリダ州に向かって進んでおり、現地時間10日の朝早くに上陸すると予想されている。また週末に北朝鮮がミサイルを発射する可能性があることも市場のリスクテーク意欲を弱めている。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は、週間ではここ4カ月で最もきつい下げとなった。ニューヨーク連銀のダドリー総裁が、相次ぐハリケーン襲来が利上げ時期に影響する可能性があると指摘したことも、ドル弱材料となった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%低下。週間では1.5%の下げとなった。ドルはこの日、対ユーロでは0.1%下げて1ユーロ=1.2036ドル。対円では0.6%安の1ドル=107円84銭。

  ドル指数は一時0.5%を超える下げとなったが、その後は米国債利回りの上昇を手掛かりに下げを縮小した。

欧州時間の取引

  ニューヨーク市場での取引開始前にはユーロが大きく上昇していた。アジア時間には2015年1月以来の高値を付ける場面もあった。ロンドン市場での取引開始後はやや上げを縮めたが堅調を維持した。

  アジアやロンドンのトレーダーが匿名で語ったところによれば、ユーロがこの日の高値1.2092ドルを付けた後に利益確定の売りが出て、上げを縮小した。
また欧州時間のドル相場は、北朝鮮情勢に加えてメキシコでの地震発生も影響し、ディフェンシブな動きとなった。
原題:Dollar Declines Again Ahead of a Stormy Weekend Rife With Risks(抜粋)
原題:Dollar Pares Daily Drop as Selling Abates, Positions Trimmed(抜粋)
原題:Euro Remains Bid as Strong Selling Emerges Below $1.21 Handle(抜粋)

◎米国株:下落、ハリケーン「イルマ」のフロリダ直撃を警戒

  8日の米国株式相場は下落。フロリダ州に10日上陸が予想される大型ハリケーン「イルマ」やメキシコの大地震を受け、投資家の不安が高まった。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%下げて2461.43。ナスダック総合指数は0.6%安。ダウ工業株30種平均は朝方の下げから切り返したが、伸び悩みとなり、13.01ドル(0.1%)高の21797.79で終わった。

  イルマがフロリダ州に与える影響が引き続き警戒されたほか、過去1世紀で最悪の地震が7日深夜にメキシコを襲ったことで、朝方から軟調に推移した。トランプ米大統領が前日、核兵器開発を継続する北朝鮮との戦争は「不可避」ではないとしながらも、軍事行動はなお選択肢の一つだと述べたことを受け、北朝鮮関連のリスクも引き続き意識された。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁はCNBCとのインタビューで、7-9月(第3四半期)の相次ぐハリケーン襲来が次回利上げの時期に一時的な影響を与える可能性があると述べた。
S&P500種の業種別11指数ではエネルギーが下落。金融は、保険株が前日の下げから持ち直したことを支えに上昇した。

  個別銘柄では、新型「iPhone(アイフォーン)」ほか新製品の発表を翌週に控えたアップルが4日続落。

  消費者信用調査会社エキファックスは13.7%安。前日の不正アクセス公表より前に幹部3人が自社株を売却していたとの報道が材料視された。
原題:Dollar, Crude Skid as Florida Braces for Irma: Markets Wrap(抜粋)
S&P 500 Falls as Hurricane Irma Threatens Florida; Apple Sinks(抜粋)
Three Equifax Managers Sold Stock Before Cyber Hack Revealed (1)(抜粋)

◎米国債:下落、週間上げ幅縮小-前日はショート解消で上昇

  8日の米国債は下落、特に朝方に売りを浴びた。週間ベースでは上げ幅を縮小した。前日はショートポジションの解消に伴い相場が上昇し、この日はより均衡の取れたポジショニングが示唆された。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して2.05%。2年債はほぼ変わらずの1.26%。

  ハリケーン「イルマ」の勢力が5段階のうち2番目に高い「4」に引き上げられたほか、北朝鮮を巡る緊迫した情勢も続いていることから、週末を控えてイベントリスクが高まっているものの、国債利回りは上昇した。

  オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)によれば、米国での12月利上げの確率は20%と、週初の30%から大幅に低下した。

  カンザスシティー連銀のジョージ総裁は7日にネブラスカ州オマハで講演し、「米国はマイナスの実質金利で依然推移している。金融情勢は緩和されている。われわれが成長を維持するには一段の作業が必要だ。金利をより正常な水準に動かす必要がある」と述べた。

  またニューヨーク連銀のダドリー総裁は8日、第3四半期(7-9月)の相次ぐハリケーン襲来が次回利上げの時期に一時的な影響を与える可能性があるが、トレンドを上回る成長が緩やかな利上げの継続を正当化しているとの見方を示した。

  ダドリー総裁はCNBCとのインタビューで、ハリケーンが「短期金利引き上げのタイミングに影響してくる可能性はある。だがいずれにしてもそれはもっと先のことだろう」と述べた。
原題:Treasuries Pare Weekly Gain After Clean-Up of Short Positioning(抜粋)
Dollar, Crude Skid as Florida Braces for Irma: Markets Wrap(抜粋)

◎NY金(8日):小幅続伸、1年ぶり高値-北朝鮮リスクでドル下落

  8日のニューヨーク金先物相場は小幅続伸。約1年ぶりの高値に達した。北朝鮮がミサイルを試射する可能性を背景にドルが下落したことが手掛かり。自然災害により経済的打撃を受けるとの見方も広がった。

  マレックス・スペクトロン・グループの貴金属トレーディング責任者、デービッド・ゴベット氏(ロンドン在勤)は「結局のところ、北朝鮮とトランプ大統領、ドルにかかってくる」と指摘。「金委員長が9日の北朝鮮建国記念日に再びミサイルを発射すれば、金は10日に上昇して取引を開始し、その後はトランプ氏の対応次第になる。こうした状況が続く限り、上昇は続く」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.1%高の1351.20ドルで終了。一時は1362.40ドルと、中心限月としては昨年8月以来の高値をつけた。年初来では17%上昇と、年間ベースでは2010年以来の大幅上昇となる勢いだ。

  銀先物12月限はほぼ変わらずで終了。一時は1%高の18.29ドルと、中心限月としては4月20日以来の高値。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは3月以来の高値をつけた後、下落して終了。パラジウムは週間ベースで4.7%安と、5月以来の大幅値下がり。
原題:Gold Hits Highest in a Year on Korean Threat as Dollar Drops(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、「イルマ」でガソリン需要低迷の思惑

  8日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続落。ハリケーン「ハービー」の被害から復旧し始めた中、「イルマ」がエネルギー需要を抑制するとの見方から売りが膨らんだ。

  プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニア市場アナリスト、フィル・フリン氏は電話取材に対し、不透明感を背景にトレーダーは「嵐を前に慎重になっている」と指摘。「需要の混乱を懸念しているようだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比1.61ドル(3.3%)安い1バレル=47.48ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント11月限は71セント下落の53.78ドル。
原題:Oil Tumbles as Irma Imperils Demand in Gasoline-Thirsty Florida(抜粋)

◎欧州株:小高い、中国輸出やユーロ高に注目-週間の下げ幅縮める

  8日の欧州株式相場は小幅上昇し、今週の下げ幅を縮めた。8月の中国輸出の伸び鈍化や、ユーロが1.20ドルを上回っていることが注目された。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.2%高の375.51で終了。前週末比では0.2%下げた。業種別19指数のうち9指数が値上がりした。

  ユーロは対ドルで2016年8月以降最長の5日続伸。

  構成銘柄の中で上昇したのは319銘柄、下落したのは267銘柄。域内の主要指数では、ドイツのDAX指数が0.1%上昇。フランスのCAC40指数はほぼ変わらずで、英FTSE100指数は0.3%下げた。
原題:European Stocks Hold Steady as Investors Assess ChinaData, Euro(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債が下落-ECBがQE縮小シナリオ協議との報道で

  8日の欧州債市場ではドイツ国債先物が下落。ECBが7日の政策
委員会会合でタカ派的ともみられる量的緩和(QE)縮小シナリオを協
議したと、ロイター通信が報じたことに反応した。

  ロイターによれば、政策委員らは月間購入額を400億ユーロ(約5
兆1900億円)または200億ユーロに減らすことと、期間を6カ月または
9カ月延長することなどを組み合わせたシナリオを協議した。

  周辺国債は7日のECB発表後に買われたものの、この日は下落
し、中核国債に対する利回り格差は小幅に拡大した。イタリア10年債に
ディーラー間ブローカーの売りが一時膨らみ、相場を圧迫した。

  オーストリア長期債も軟調。銀行団を通じた起債が近く行われると
の見方が一部で浮上した。
原題:Bunds Slip, Reports on ECB Weigh; End-of-Day Curves andSpreads(抜粋)

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