NY連銀総裁:利上げ継続支持-インフレ伸び悩み、構造的要素も

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  • バランスシート縮小開始に伴う金融市場や経済への影響は控えめ
  • ハリケーン「ハービー」被害で米経済の軌道修正は予想せず

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は7日、利上げを続ける必要性をあらためて指摘する一方、米金融当局が近いうちにインフレ分析モデルを見直す可能性があることを認めた。

  ダドリー総裁はニューヨークでの講演のテキストで、「米経済は極めて良好なパフォーマンスが続く見通しで、トレンドを若干上回る成長は労働市場の漸進的な一段の逼迫(ひっぱく)につながると見込まれる」と指摘。「それに伴い、賃金の伸びが加速して物価も徐々に上昇すると予想され、それに対応して、金融緩和を徐々に解除し続けることになると想定している」と語った。

  テキサス州を襲ったハリケーン「ハービー」の影響について同総裁は、米経済の軌道が修正されるとは予想していないと発言。一方で、労働市場の引き締まりとインフレ率上昇という従来の関係をより広範囲な要因が妨げている可能性に初めて公に言及した。同総裁は「FOMCの長期目標の2%を下回り続けていることに驚いている」と述べ、「今年の未達は携帯電話サービス料の急激な値下がりなど一時的要因で一部説明できるかもしれないが、持続的な状況は、より根本的な構造的変化が一因となっている可能性を示唆している」と分析した。

  同総裁は「見込み客がさまざまな売り手の価格を迅速かつ容易に比較できるようになったことや、実店舗からインターネット通販への小売業界の変化、それに伴うブランドへの忠実度と企業の価格決定力への影響」について触れ、向こう数カ月かけてこの疑問を解明していきたいと述べた。さらに、「構造的変化が重要な役割を果たしていることが判明した場合は、それをマイナスではなくプラスの展開と受け止める」とし、「米経済がインフレ率を大幅に上昇させずに労働資源の活用度を高めることは可能だと暗示するものになる」と指摘した。

  バランスシート縮小開始に伴う金融市場や経済への影響は「かなり控えめ」なものにとどまるとの見方も示した。当局が金融引き締めを続ける中で資産価格が引き続き上昇傾向であれば、「傾斜が幾分きつい政策金利の道筋が正当化されるかもしれない」が、現時点では「経済環境から見て資産価格は特に厄介な状態ではない」と付け加えた。

原題:Dudley Backs Higher Rates, Says Low Inflation May Be Structural(抜粋)

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