ドル・円は下落、北朝鮮情勢警戒で一時109円割れ-米債務上限合意支え

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  • ドル・円は朝方の109円27銭から一時108円89銭まで下落
  • アジア時間は北朝鮮報道で下落リスク-ステート・ストリート

Japanese 10,000 yen notes

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

東京外国為替市場でドル・円相場は下落。北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の可能性への懸念が重しとなった。一方で、トランプ米大統領と議会指導部が12月中旬までの債務上限引き上げで合意したことが支えとなり、下値は限定的だった。

  7日午後3時17分現在のドル・円は前日比0.1%安の1ドル=109円08銭。朝方に付けた109円27銭から、北朝鮮ミサイルを巡る報道を受けて、一時108円89銭まで下落した。その後は再び109円台前半に戻した。

  ステート・ストリート銀行の若林徳広在日代表兼東京支店長は、ドル・円について、「アジア時間は北朝鮮リスク報道が出れば円買いに行くパターン。ダウンサイドリスクがある。以前より北朝鮮情勢はエスカレートしてきた」と説明。「ミサイル発射の意味が違ってきて、以前より真剣な目で見ている。目先は108円50銭~110円00銭のレンジで行ったり来たりではないか」と語った。

  韓国の李洛淵首相は7日、ソウルでの会合で、北朝鮮が9日の建国記念日にICBMを発射する可能性があるとの観測に言及した。

韓国首相発言に関する記事はこちらをご覧下さい。

  一方、韓国の文在寅大統領は7日、ロシアのウラジオストクで演説し、「朝鮮半島で戦争はないだろう。韓国は外交的解決のため北朝鮮への制裁を求める」との見解を示した。

  またトランプ米大統領は6日、習近平中国国家主席と電話会談後、記者団に対して、米国による軍事行動の可能性についての質問に「第1の選択肢ではないが、状況を見守る」と答えた。

  前日の米国市場でドルは反発。トランプ大統領と議会指導部が、ハリケーン「ハービー」の被害救済法案に、12月中旬までの債務上限引き上げと政府運営資金の確保を抱き合わせることで合意したとの報道を受けて、ドル買いが優勢となり、一時109円40銭までドル高・円安に振れた。

米債務上限に関する記事はこちらをご覧下さい。

  ステート・ストリート銀の若林氏は、「米債務上限問題という危険な材料がなくなった。トランプ大統領もやろうと思えば議会と合意できるという良い前向きの方向。ドル安もいったん安定した」と指摘。「円高方向に勢いがあるが、108円50銭近辺に下落したところではすぐに買いが入る」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、ほぼ変わらずの1ユーロ=1.1915ドル。欧州中央銀行(ECB)が7日に開く金融政策委員会では、政策金利と資産購入目標はいずれも現状維持が予想されている。市場はフォワードガイダンスの変更の有無やドラギECB総裁の記者会見に注目している。

  三井住友銀行市場営業部NYトレーディンググループの青木幹典グループ長(ニューヨーク在勤)は、「ECB会合での焦点はユーロ高についてけん制発言があるかないか。けん制発言がなければ、ユーロ高再開となるのではないか」と予想。「その場合、引き続きユーロ・円は上方向」と語った。

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