シンガポールは国民のほぼ全員がスマートフォンを保有するというテクノロジー先進国だが、その9割が今も昔ながらの現金払いを好んでいることが、最近の調査で明らかになった。

  ペイパル・ホールディングスの調査によると、シンガポールではフードコート(飲食店街)で食事をする時などに現金での支払いを好む人の割合が、アジア(日本除く)平均の88%よりも高かった。調査対象のシンガポール人の43%は現金が最も頻繁に行う支払い方法だと回答し、中国人の25%を大きく上回った。ただシンガポールでは、多くの人がランチを取る屋台のオーナーは現金しか受け取らないのが普通だ。

屋台では現金払い
屋台では現金払い
Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

  シンガポール政府は現在、キャッシュレス社会への移行を目指し、スマホでスキャンするだけで支払いが可能な共通のQRコードの開発を計画している。中央銀行や他の政府機関も最近、フードコートに低コストの電子決済システムを導入するためのアイデアが必要だとの見解を示した。

  ペイパルの調査では、シンガポール国民の63%が決済方法を巡る混乱があるため今も現金払いを続けていると答えた。また、現行のデジタル決済のトレンドに遅れないようにするのが大変だと回答した事業主は65%に上り、支払いを受ける側ですら困惑している実態が浮かび上がった。

原題:Tech-Loving Singaporeans Still Prefer to Pay in Cold, Hard Cash(抜粋)

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