4-6月GDP年率2.5%増に下方修正、設備投資が減速

更新日時
  • 設備投資0.5%増に下方修正-速報値2.4%増
  • 個人消費は0.8%増に下方修正-速報値0.9%増

4-6月期の実質国内総生産(GDP、改定値)は、速報値から下方修正された。市場予想を下回った。設備投資が大きく引き下げられたことが要因。モノやサービスを含む海外との総合的な取引を示す経常収支は7月速報で37カ月連続の黒字となった。

キーポイント

  • 4-6月期GDPは前期比0.6%増と速報値(1.0%増)から下方修正(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.7%増)
  • 年率換算は2.5%増と速報値(4.0%増)から下方修正(予想は2.9%増)
  • GDP全体の約6割を占める個人消費は0.8%増と速報値(0.9%増)から下方修正(予想は0.9%増)
  • 設備投資は0.5%増と速報値(2.4%増)から下方修正(予想は0.5%増)
  • 経常収支は前年同月比19.6%増の2兆3200億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は2兆301億円の黒字)
  • 輸出から輸入を差し引いた貿易収支は前年同月比5.7%減の5666億円の黒字(予想は5180億円の黒字)

背景

  茂木敏充経済再生担当相は発表後の会見で、下方修正の要因として、輸送用機械や電気機械などの設備投資が一服したことを挙げた。ただ設備投資の「水準自体が低いものではない」とも述べ、今後も成長分野への投資を背景に増加が期待されていると説明。補正予算の効果もあり「内需主導の成長となっていることに変わりはない」としている。

 4ー6月期のGDPは8月の速報時点では、年率換算4%増と市場予想を大幅に上回る伸びを示した。ただ財務省が今月1日発表した法人企業統計では、GDP改定値に反映されるソフトウエアを除く設備投資は前年同期比0.6%増にとどまり、市場予想の8.2%増を大幅に下回った。設備投資の減速を受け、4-6月期のGDPは速報からの下方修正を予想するエコノミストが相次いだ。

  政府は8月の月例経済報告で、景気は「緩やかな回復基調が続いている」との判断を据え置いた。先行きについても、雇用・所得環境の改善が続き「緩やかに回復していくことが期待される」としている。留意点として海外経済の不確実性や金融資本市場の変動を挙げた。

エコノミストの見方

  • 伊藤忠経済研究所の武田淳主席研究員は電話取材で、1次速報の良すぎた数字が「実態により近づいた印象」だと話し、年率2.5%成長でも「潜在成長率を十分上回っている」と分析した。円高という懸念材料はあるが「外需が大崩れしない限り緩やかな景気拡大は続くだろう」とみている。
  • 大和証券の永井靖敏チーフエコノミストは電話取材で、4-6月のGDPは下方修正後も高い水準だが、7-9月の反動はそれほど大きくないと予想した。個人消費が下方修正されたことで緩やかなペースでの回復が期待でき、「持続可能性は少し高まった」と述べた。

詳細

  • 第1次所得収支は前年同期比26.8%増の2兆1470億円、海外子会社からの配当金増と米国金利上昇による債権利子増
  • 経常収支は7月として過去最大
  • 訪日外客数は過去最高を記録したが、旅行収支は前年同月比で小幅縮小-爆買いが落ち着き1人当たり消費額減と財務省
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