世界2位PE会社、日本運用残高5年内に1兆円へ-パートナーズ

更新日時

プライベート(未公開)資産への投資を手掛けるスイスのパートナーズ・グループは、年金基金など日本の機関投資家から預かる運用残高を現在の680億円から、5年以内に1兆円に拡大させる目標を明らかにした。

  同社はプライベートエクイティ(PE、未公開株)の投資会社としては時価総額世界2位の規模を誇る。1日付で日本代表に就任した棚橋俊介氏はインタビューで、日本での運用残高1兆円という目標は「アンビシャスなことではない。これまでが小さすぎた」と話す。

GPIF

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  マイナス金利政策で一部の国債利回りはマイナス圏に落ち込み、機関投資家は運用難に陥っている。国債中心に運用していた年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も投資方針を変更。運用残高約150兆円に対し、PEなどオルタナティブ(代替資産)投資を現状の0.1%から最大5%に拡大する方針を示しており、棚橋氏は他の公的年金もこれに追随してくる可能性が高いとみている。

  同社では分散投資型のファンド・オブ・ファンズから、シングルファンド、リスク集中型の直接企業投資まで扱う。棚橋氏は、いろいろなメニューを揃えて「投資家の役に立てば運用残高は自然と増えていく」と話す。

  発掘した案件には東京(6人)だけではなく、スイスやシンガポールなど複数拠点の人員が投資判断。オーダーメードの仕組みが必要な投資家に対しては、世界60名以上のストラクチャリングチームで対応している。

  棚橋氏は4月に入社。三菱UFJ信託銀行、アント・キャピタル・パートナーズ、ゴールドマン・サックス・アセットマネジメントなどを経て、PEなどの投資持ち分の売買を仲介するアーク東短オルタナティブを設立した。責任投資原則(PRI)の策定や国内導入を支援するなど、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の提唱者の1人でもある。

PE過熱化

  世界的な低金利で過剰流動性が発生する中、高リターンが期待できるPEファンドは人気を集め、一部では投資金額を制限したり資金受け入れを停止したりせざるを得ないほど過熱化している。パートナーズ・グループは800件以上の投資実績があり、人気ファンドでも投資枠が獲得しやすいという。

  1996年にスイス・ツーク州で設立した同社の運用資産額は6月末時点でPEが350億ドル、デット120億ドル、不動産100億ドル、インフラ90億ドルの計660億ドル(約7兆2700億円)。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE