TOPIXが3営業日ぶり小反発、サービスなど内需堅調-金融株重し

更新日時
  • 米10年債利回りは2.06%に急低下、銀行や保険の押し下げ要因に
  • 日経平均銘柄入れ替えで高安明暗、リクルトH上昇、北越紀州紙急落

Traders work on the floor of the Tokyo Stock Exchange in Tokyo, Japan,

Bloomberg

6日の東京株式相場は、TOPIXが3営業日ぶりに小幅反発。日経平均株価に新規採用されるリクルートホールディングスなどサービス株が上げ、食料品や小売、陸運、倉庫株など内需セクターが堅調だった。半面、米国長期金利の急低下を嫌気し、銀行や保険など金融株は安い。

  TOPIXの終値は前日比1.29ポイント(0.1%)高の1592.00。日経平均株価は27円84銭(0.1%)安の1万9357円97銭と3日続落。

  ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、北朝鮮情勢は9日の建国記念日まで「何が突発的に起こるか分からず、買いづらい」とした上で、「米長期金利の低下はリスク回避の動きや米金融政策のハト派的可能性などを織り込んでいるが、地政学リスクが一時的要因なら、いずれまた戻っていく」と指摘。このため、日本株も当面は「現状程度で横ばいが予想され、本格的調整に入ったとは思っていない」と話した。

東証アローズ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  北朝鮮情勢やハリケーン「イルマ」がカリブ海に接近、勢力を強めたことが懸念されたほか、米債務上限問題の警戒もあり、レーバーデー明けの5日の米国債は上昇。10年債利回りは前営業日から2.06%と11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、昨年11月9日以来の低水準となった。同日の米国株は、ダウ工業株30種平均が234ドル安と大幅安。

  前日の米金融市場で債券買い・株式売りとなった流れのほか、為替市場での円高推移を嫌気し、きょうの日本株は続落して開始。きょうのドル・円は、一時1ドル=108円50銭台と8月29日以来のドル安・円高水準に振れた。

  ドル・円がことしの円高値1ドル=108円13銭に接近している点には、市場関係者の警戒感が強い。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、「日経平均採用銘柄の今期想定レートは109円40銭で、足元の為替水準はそれを割り込んできている」と指摘。日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)での「108円台も持続的に割り込んでいくことになれば、今期は上方修正含みの中で動いてきたが、一気に下方修正を意識せざるを得なくなる」と言う。

  ただ、TOPIX、日経平均とも取引開始直後にきょうの安値を付けた後は下げ渋り。午後にかけ、TOPIXはプラス圏に浮上した。休場明けの米国株は大幅安となったが、日本株は4、5両日で北朝鮮情勢を巡る緊張の高まりを先に織り込んでいた。東洋証券マーケット支援部の浜田享征ストラテジストは、「北朝鮮に絡む軍事衝突があるとは予想していない中、新たな追加材料も出てきていないため、日本株市場での北朝鮮リスクの織り込みはかなり進んでいる」と分析。TOPIXが相対的に底堅さを見せた背景には、日本銀行の上場投資信託(ETF)買いに対する観測もあったと言う。

  TOPIXが3カ月ぶり、日経平均が4カ月ぶりの安値水準まで下げている中、実需とみられる買いも入った。三菱モルガンの鮎貝氏は、「信越化学工業など直近下落していた時価総額が大きい銘柄を中心にまとまった買いを入れる向きがあり、株価指数が下げ渋る一因となった。バリュー系ファンドか、リバランス目的の年金の可能性がある」と話していた。この日は、投資家心理を悪化させていた小型株も下値抵抗力を見せ、マザーズ指数は2.7%安で1000ポイントを割り込んだ後、切り返した。

  東証1部33業種は倉庫・運輸、サービス、鉄鋼、精密機器、機械、食料品、小売、陸運、化学など17業種が上昇。証券・商品先物取引、銀行、ゴム製品、保険、パルプ・紙、その他金融、輸送用機器など16業種は下落。売買代金上位では、日経平均採用が決まったリクルトHのほか、大和証券が投資判断を上げたコマツが高い。半面、日経平均から除外される北越紀州製紙と明電舎は急落、同指数への採用候補の1社だったサイバーエージェントも失望売りで安い。

  • 東証1部の売買高は16億6553万株、売買代金は2兆2100億円
  • 値上がり銘柄数は1166、値下がりは746
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