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ユーロ高のECBインフレ見通しへの影響は限定的か-景気回復反映で

  • ECBは7日に最新の成長率・インフレ見通しを公表予定
  • インフレ率押し下げ度合いは20-40bp程度-エコノミストらの試算

欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、ノボトニー・オーストリア中銀総裁は先週、最近のユーロ上昇について「過剰に解釈したり、大げさに反応」する必要はないとの認識を示したが、大方のエコノミストは同意しているようだ。

  ユーロの対ドル相場は年初来で13%余り上昇。ユーロ圏の主要な貿易相手国・地域に対する実効為替レートでみれば、もう少し緩やかな値上がりだが、それでも5.9%上昇。特に7月の定例政策委員会後の上げが著しい。

  ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によると、ECBが7日に開く政策委員会では、ドラギ総裁がユーロ高への懸念を表明する見通し。ただ、同日公表される最新のインフレ率および成長率の予想に劇的な修正はないとみられる。

  一見すると、最近のユーロ高は向こう数年のインフレ率に影響を与えそうに思える。すべての条件が一緒なら、向こう3年間の物価の伸びを最大1ポイント押し下げる可能性をモデル分析は示す。ドラギ総裁も2014年3月に「 経験則からすると、実効為替レートが10%永続的に上昇すれば、インフレ率を約40ー50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)押し下げる」と発言 。ECBスタッフらも最近、おおむね同様の試算を示した。 

  だが、ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁やエストニア中銀のハンソン総裁が述べたように、ユーロ高はユーロ圏の景気回復を反映している公算が大きい。回復に伴う失業率低下や需給ギャップ縮小はインフレ押し上げ要因となるはずで、これが為替による影響の一部を相殺することになる。

  ECBのインフレ率見通しは今のところ、18年が1.3%で19年は1.6%。為替の前提は1ユーロが平均して1.09ドルで両年推移するというものだ。ユーロは8月29日に一時的に1.20ドルを突破し、4日は1.19ドル前後での取引だった。複数の主要銀行のエコノミストらの見方では、ユーロ高による18ー19年のインフレ率の押し下げ度合いは20ー40bpにとどまるもようだ。

Limited Impact

原題:Euro Impact on ECB Inflation Forecast Is Likely to Be Limited(抜粋)

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