円全面高、北朝鮮情勢警戒でリスク回避再燃-対ドルで1週間高値

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  • 9日の建国記念日に向け北朝鮮報道に敏感な状況続きそう-CIBC
  • 豪ドルはGDP期待で一時上昇、豪中銀声明発表後に売られる場面も
Bloomberg

東京外国為替市場では円が全面高となり、対ドルで1週間ぶり高値を付けた。北朝鮮が9日の建国記念日前に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する可能性が報じられ、リスク回避に伴う円買いが再燃した。

  ドル・円相場は5日午後3時39分現在、前日比0.3%安の1ドル=109円37銭。朝方は109円83銭まで円売りが先行する場面も見られたが、徐々に円買いが強まり、ICBM発射の動きに関する報道が伝わると109円21銭までドル安・円高が進んだ。

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、109円台前半から108円台にかけては国内勢のドル買い意欲も強いとみられ、「実需の買いなどが確認されればドル・円は戻しやすい」と指摘。もっとも、9日の建国記念日に向けて警戒は残っており、北朝鮮に関する報道に対しては「敏感な状況が続きそう」と話した。

  北朝鮮が4日、ICBM級のミサイルの移動を開始したと、韓国紙アジア経済が匿名の情報当局者を引用して伝えた。9月9日の建国記念日前にICBMを発射する可能性が高いという。

  リスク回避の動きが続く中、円は主要16通貨全てに対して上昇。日経平均株価は続落し、下げ幅は100円を超えた。また、安全資産とされる金価格は上昇し、米債利回りは時間外取引で低下している。

  SBI証券IFAビジネス部の相馬勉部長は、北朝鮮情勢は今後の展開に確信が持てず、「何かあればドル売り・円買いになるので、ドルロング(買い持ち)ではいられない」と指摘。外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、「ドル・円がここで下げ止まるとは言い切れない」とし、みんなが様子見姿勢を強めている状態で、一気にドル売り・円買いが入ると「どうしても108円台は見えてくる」と話した。

  ユーロ・円相場は1ユーロ=130円台後半から一時130円02銭まで円買いが進行。一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.1900ドル前後で方向感に乏しい展開だった。

  オーストラリアドルは4-6月の純輸出の国内総生産(GDP)寄与度が予想を上回ったことを受けて対米ドルで一時1豪ドル=0.7985ドルと2営業日ぶり高値まで上昇。その後伸び悩み、オーストラリア準備銀行(中央銀行)の声明発表後には売りが強まる場面も見られた。

  豪中銀は5日、市場の予想通り政策金利を過去最低の1.5%に据え置くことを決定。声明では豪ドルの上昇は生産、雇用の見通しに対して重しになるとの見解を改めて示した。ブルームバーグ調査によると、6日発表の4-6月の豪GDPは前期比0.9%増と1-3月の0.3%増から伸びが加速すると予想されている。

  

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