中国から北朝鮮への石油ライフライン、制裁の検討課題に-実現困難か

  • 中国は実質的な意味で金正恩体制を鈍らせる動きは取らない可能性
  • 石油の完全禁輸に同意すれば中国にとって高くつく-国務院参事

North Korean leader Kim Jong-Un attends a meeting with a committee of the Workers' Party of Korea about the test of a hydrogen bomb, at an unknown location.

Source: KCNA via KNS/AFP via Getty Images

北朝鮮が3日にこれまでで最も強力な核実験を行う前から、日本は北朝鮮への石油供給を止めるよう主張していた。

  その後、トランプ米大統領は北朝鮮の金正恩体制とビジネスをする全ての国・地域との貿易を停止すると警告。北朝鮮が消費する食料と燃料の大半を供給する中国は4日、こうした警告は「受け入れられない」との立場を示した。

  国連安全保障理事会の緊急会合が始まり、国際社会が核実験への対応について議論する中で、ある種の石油禁輸措置が検討の俎上(そじょう)に載せられる公算は大きい。中国は石油禁輸に踏み切れば北朝鮮が崩壊しかねないとの懸念からこれまでこうした動きに抵抗してきたが、独自の強硬路線を取る北朝鮮にフラストレーションも募らせている。

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(出所:Bloomberg)

  ただ中国はトランプ大統領からの批判を弱めるためにジェスチャーはするかもしれないが、実質的な意味で金正恩体制の動きを鈍らせる行動はほとんど取らない可能性がある。

  中国人民大学教授(国際関係)で国務院参事を務める時殷弘氏は「暫定的または部分的な禁止措置はあり得るが、中国政府は北朝鮮への完全または恒久的な石油輸出の禁止は断固拒否するだろう」と指摘。「石油輸出の完全な禁止に同意すれば、中国は何の目的も達しないまま全ての手段を使ってしまうことになり、高くつく可能性がある」と述べた。

  朝鮮戦争以降、中国は北朝鮮を崩壊の瀬戸際に追い詰めるのを避けてきた。経済の不安定化や朝鮮半島に誕生する統一国家との国境付近で米軍の影響力が強まる事態を恐れているためだ。中国と北朝鮮の利益が乖離(かいり)するようになっても、中国はこうした考えを捨てていない。

原題:China’s Oil Lifeline to North Korea Becomes Sanctions Target (1)(抜粋)

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