ポケモンGOはこれから「深化」、交換・対戦やAR機能も-石原社長

  • 任天堂スイッチ向け、高次元のグラフィックや音で新たな世界表現へ
  • ポケモンの未来形は「本物感」など追求、対話型の可能性を模索も

屋外でスマートフォンを使って仮想空間でモンスターを探す「ポケモンGO」。社会現象にもなったゲームの運営開始から1年余りが経過したが、まだ進化の過程にあるという。ポケモンGOをはじめポケモンゲームのプロデュースや関連グッズ販売を手がける「ポケモン」の石原恒和社長(59)に聞いた。

  石原社長は8月31日に都内の本社で行ったインタビューで、これは始まりに過ぎないとの認識を語った。「ポケモンGO」のゲーム性の深化や、2018年以降に任天堂の新型ゲーム機「スイッチ」向けに発売を予定している「ポケットモンスター」シリーズの新作の方向性などについて以下(箇条書き部分)のように述べた。

「大量発生」するピカチュウを捕まえるイベント(横浜スタジアム、8月14日)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

ポケモンGO

  ポケモンは1998年、任天堂やゲームフリークなどが出資して設立。ポケモンとナイアンティックが共同開発したポケモンGOは2016年7月にサービスを開始。その後1年間で任天堂の最終利益を約235億円分押し上げる効果があった。ピークが過ぎた現在でも毎月6500万人以上のユーザーがプレーしている。

ポケモンの石原恒和社長

Photographer: Akio Kon/Bloomberg
  • まだナイアンティックと一緒にやりたいことの10%ぐらいしか実現できていない。このゲームの本質的な部分であるポケモン交換や対戦などを入れていきたい
  • 地方の特色を持ったポケモンはたくさん存在する。ゲームの作り方、ポケモンの存在のさせ方、プレーヤーのポケモン採集への思いとのバランスなどを常に考えている
  • 社会現象もたくさん起きた。引きこもりの人を外に連れ出す力もあったし、被災地への復興支援や地方への集客もできた。しかし人が集中しすぎて混乱するなどの問題も招いた。魅力的で、長期的かつ安全に遊び続けてもらうための対応を強化していく

スイッチ✕新ポケモンゲーム

  ポケモンを題材にしたゲームは1996年に第1弾を発売。スマホ向けのポケモンGO以前は、ゲームボーイや3DSなどの携帯型ゲーム機向けに販売してきた。6月にスイッチ向け新作ゲームを紹介する16秒間の動画を公表した直後、スイッチ売り上げ貢献への期待の高まりから任天堂株は米国市場で3%上昇した。18年以降の発売を予定している。

  • スイッチは発売前、スマホ時代にそぐわない大きさやバッテリーの持ちの悪さなどから、これほど売れないと思っていた。予想外ではあった。圧倒的に面白いソフトがプレースタイルまで変えてしまうことを目の当たりにした
  • スイッチでの展開はより深く、より表現力を高めたポケモンを作るチャンス。非常に重要なプラットホームだ。これまで以上に高次元なグラフィックや音で違った世界を表現できる。1人1個のDSや3DSとは違い、家に帰ってみんなで遊べるための工夫も必要になる
  • ポテンシャルの高いデバイスで次のポケモンを手掛けるからには、こんなときにこんなことはできないかなど、さまざまな問いかけや提案を続けている。専用のアクセサリーを出すような可能性は考えていきたい

ポケモンの未来形

  • 拡張現実(AR)で今後はより本物のポケモンがいると思わせるような技術はもっと出てくる。例えば、ピカチュウを見つけたとき、テーブルに乗ったらちゃんと影があり、こっちに向かって話しかけてくれば、もう一段進んだリアリティーが生まれる
  • テーブルの上に乗る技術は既にあるが、スマホのスペックやカメラの性能、3次元を認識するアプリの性能が高まれば、それが可能になり、われわれが目にするものはよりリアルで感動的なものになる
  • グーグルホームやアマゾンエコー、アップルのホームポッドなど音声認識アシスタントが増えてきており、対話型のものがより新しいエンタテインメントを生むかもしれない
  • スイッチもわれわれが向かうプラットホームのひとつ。たくさんのプラットホームが可能性として開かれていると思う
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