ノルウェー政府年金基金、円建て債保有見直し-債券指数で除外も

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  • 債券指数の構成をドルとユーロ、英ポンド建て債に限定するよう勧告
  • 新興市場債と社債についてもベンチマーク指標から外すべきだと提言

Japanese 10,000 yen notes

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

ノルウェーの政府系ファンド (SWF)、政府年金基金グローバル(運用資産額9800億ドル=約107兆円)は、3330億ドル相当の債券ポートフォリオの全面的な見直しを政府に提案した。株式の保有高を拡大するなど流動性の高い資産への投資を強化する中で、円建て債と新興市場債、社債については減らすよう勧告した。

  政府年金基金グローバルはノルウェー財務省に宛てた書簡で、同基金の債券指数の構成を現在の23通貨から減らし、ドルとユーロ、英ポンド建て債に限定するよう提言。新興市場債と社債をベンチマーク指標から外すべきだとした上で、これらの債券への投資には「システマチックな戦略」の導入が必要だと指摘した。

  政府年金基金グローバルの今年6月末時点の日本国債保有額は、1690億クローネ(約2兆3700億円)。このほかメキシコ国債を630億クローネ、韓国国債を530億クローネ相当保有し、債券ポートフォリオ(2兆6000億クローネ相当)に占める新興市場通貨建て債の割合は約12.3%。今回の提案は政府の承認が必要だが、市場に大きな影響を与える可能性がある。

  同基金は「日本国債は市場規模は大きいが、指数でかなりのウエートを占める他の通貨建て債に比べると、はるかに流動性が低い。ドルとユーロ、ポンド建ての債券で構成する指数だけが十分な流動性を備え、当基金の投資対象として適格となるだろう」と説明した。

  基金はさらに「長期的に見れば、幅広い国際的な分散投資から得られる利益は株式ではかなり大きいが、債券ではそれほどではない。国際的に分散した株式ポートフォリオに投資の70%を振り向ける投資家にとって、多くの通貨建ての債券に投資を分散することで低減できるリスクはほとんどない」との分析を示した。

通貨ポートフォリオのシェア
先進国87.7%
米ドル43%
ユーロ26.4%
6.1%
ポンド4%
カナダ・ドル3.1%
その他5.1%
新興12.3%
メキシコ・ペソ2.3%
韓国ウォン1.8%
ポーランド・ズロチ1%
インド・ルピー0.9%
インドネシア・ルピア0.9%
注:2017年6月時点の保有高

原題:Biggest Wealth Fund Wants to Cut Currencies in Bond Holdings (1)(抜粋)

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