アマゾン、「トゥイッチ」のゲーマーやシェフを商品の販売員に
Spencer Soper-
アマゾンは売り上げごとに最大10%の手数料を支払う
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同サービスではゲーマーやシェフが配信し、1日の視聴者は1000万人


米アマゾン・ドット・コムは、動画ストリーミングサービス「トゥイッチ・インタラクティブ」で、ゲーマーやアーティスト、シェフらに手数料を支払い、同社の小売りサイトを通じてファンに商品を販売してもらう方針だ。

Visitors stream online computer games on the Twitch Interactive Inc.
トゥイッチは8月31日、この取り組みを米シアトルで開催されるゲームイベント「PAXウエスト」に先だって発表した。これはサイトで収入を得るチャンスを増やし、視聴者のエンゲージメント(関与)を高めるための新たな機能の導入の一環。トゥイッチではゲームや料理をする人や、または座って食べるだけの人がライブ配信を行っており、1日当たりの視聴者数は1000万人に上る。

トゥイッチ・インタラクティブのロゴ
アマゾンはこうした動画配信を行う「ストリーマー」について、ライバルであるグーグルの「ユーチューブ」から視聴者を奪うための鍵と見ている。ストリーマーを販売員にすることにより、アマゾンは売上高が後押しされる一方で、ストリーマーは収入を獲得する手段を得て、視聴者の開拓により多くの時間を割くことができるようになる。
トゥイッチは2015年に配信対象をゲームだけではなくアーティストやシェフにも拡大し始めた。そのため、ストリーマーによる商品プロモーションの可能性は大きい。
芸能プロダクションWME-IMGのeスポーツの元グローバル責任者トビアス・シャーマン氏は、「こうしたインフルエンサーは巨大な市場だ」と指摘。「彼らはページ訪問者数やファンを金に換えることができるスポーツ選手と同じような存在だ」と述べた。
トゥイッチのストリーマーは「ギア・オン・アマゾン」機能を使って、お気に入りの商品を自身のページのウィジェット(小型アプリ)として紹介。ウィジェットをクリックした視聴者はアマゾンのサイトに転送され、ストリーマーのお気に入り商品を購入することができる。ストリーマーは売り上げごとに最大10%の手数料を受け取るとアマゾンは説明した。

原題:Amazon Turns Thousands of Twitch Streamers Into Product Pitchmen(抜粋)