加藤厚労相:財政健全化へ5000億円の目安堅持、社会保障関係費抑制へ

  • 19年の消費増税は「前提」、赤字国債でない財源確保を
  • GPIFのESG投資に期待感、情報開示の徹底も必要

加藤勝信厚生労働相は、政府の財政健全化計画に明記された社会保障関係費の伸びを5000億円程度に抑える「目安」を、2018年度予算でも堅持する考えを示した。1日のブルームバーグのインタビューで語った。

  加藤氏は社会保障関連予算の目安について、「2年間それを守ってきた。その姿勢はしっかりと堅持していく必要がある」と話した。社会保障への多様な必要性に対応する予算を確保することは「基本命題」とも述べた。

加藤勝信厚労相(8月4日)

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  19年10月に予定される消費税率10%への引き上げについては、社会保障の充実策に充てるという整理がなされているとし、予定通りの引き上げを前提に考えていきたいと言明。社会保障の充実を「赤字国債を出しながらやる訳にはいかない。しっかりと財源を確保して取り組みたい」と語った。

  政府は財政健全化計画で、16ー18年度を集中改革期間と位置づけ、社会保障関係費の増加を3年間で1.5兆円に抑える目安を盛り込んでいる。16、17年度は年平均にあたる5000億円増への抑制を達成。来年度予算の概算要求では高齢化による自然増を6300億円と見込むが、予算編成過程で絞り込む。

  厚生労働省は、来年度予算の概算要求で、今年度当初予算比7426億円増となる31兆4298億円を求めた。働き方改革による生産性向上や賃上げに加え、待機児童対策などの子育て対策にも注力する。社会保障関係費は13年度以降、一般歳出(当初ベース)の3割超を占めており、伸びの抑制は毎年の予算編成の主要課題だ。

GPIF

  世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も所管する加藤氏は、GPIFが7月から始めたESG(環境・社会・ガバナンス)指標に連動した日本株のパッシブ運用に期待感を示す。

  環境や女性活躍の推進は「社会的にも求められている」とも述べ、運用を通じた貢献も国民の保険料を預かるGPIFの「一つの役割の果たし方」と評価した。一方、投資先の情報開示に不十分な面があるとして、改善を求めた。

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