円全面高、北朝鮮情勢緊迫化でリスク回避-対ドルで一時109円台前半

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  • ドル・円は早朝に109円23銭までドル安・円高が進行
  • 北朝鮮はICBM発射準備の可能性との報道に反応-三菱モルガン

Japanese 10,000 yen banknotes

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

東京外国為替市場で円は主要通貨に対して全面高。北朝鮮による3日の核実験を受けて、朝鮮半島情勢の緊迫化懸念からリスク回避の円買いが優勢となった。ドル・円相場は早朝に1ドル=109円台前半まで下落した。

  4日午後4時10分現在、ドル・円は前週末比0.7%安の109円45銭。早朝に一時0.9%安の109円23銭と4営業日ぶりの安値を付けた後、109円93銭まで戻したが、午後の取引終盤には109円台半ばへ下落した。円とともにスイスフランも買われ、円を除く主要通貨に対して上昇した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、午後に再びドル・円が下落したことについて、「北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射準備の可能性との韓国報道に反応した可能性はある」と説明。「アジア株は下落圧力を受ける。リスクオフで円高になりやすい」と語った。

  聯合ニュースが国防省からの情報を引用したところによると、韓国当局は北朝鮮による弾道ミサイルの発射準備を確認した。ミサイルはICBM級である可能性があるという。

  4日の東京株式相場は4営業日ぶりに反落。日経平均株価は一時200円超の大幅安となり、前週末比183円22銭(0.9%)安の1万9508円25銭で取引を終えた。

  北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は3日、ICBMに搭載可能で「かつてないほどの威力」を備えた水爆の実験に成功したと発表した。これを受け、トランプ米大統領は同日、北朝鮮とビジネスを行うあらゆる国との貿易を停止し、経済制裁を強化する考えを表明。マティス国防長官は米国には「多くの軍事的選択肢」があると述べた。また、韓国軍合同参謀本部は同日の声明で、鄭景斗議長と駐韓米軍司令官は米韓両国の軍事的な対応を準備し、近く実行することで合意したとした。

  IG証券の石川順一シニアFXストラテジストは、「北朝鮮リスクはある程度織り込んでいる。今後は米国の出方次第。トランプ政権が軍事行動に踏み切れば、ドル・円は108円00銭を下方に抜ける可能性がある」と語った。

円とドル

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.3%高の1ユーロ=1.1893ドル。ユーロ・円相場は0.5%安の1ユーロ=130円16銭。

  ソシエテ・ジェネラル銀行の鈴木恭輔為替資金営業部長は、7日の欧州中央銀行(ECB)政策委員会について、「秋口にテーパリング(債券買い入れ縮小)が議論されるとの観測の中、今回会合で具体的にどんな言及をしてくるかが焦点」と指摘。「ユーロは調整するリスクはあるが対ドルでは1.18ドルから1.20ドルでレンジになりやすい。ユーロ・円も130円を挟んだレンジになりやすい」と述べた。

  4日の米国はレーバーデーの祝日で、株式・債券市場は休場となる。

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