9月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロ下落、ECB政策後ずれ嫌気-ドル持ち直し

  1日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落、ドル指数は下げ幅を縮小した。欧州中央銀行(ECB)当局者らが資産購入縮小計画の詳細を公表するのはまだ先になる可能性があるとの報道がきっかけ。米雇用者数と賃金の伸びが市場予想を下回ったことを受けた動きが反転した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%未満低下。一時は0.6%下げる場面もあった。ユーロは対ドルで0.4%安の1ユーロ=1.1860ドル。ドルは対円で0.3%高の1ドル=110円25銭。

  ユーロは8月の米雇用統計が軟調だったことを背景に一時1.1980ドルまで上昇したが、ECBが来年の債券買い入れ計画を最終的に決定するのは12月にずれ込む可能性があるとの報道を受けて、即座に1.1870ドルのレンジに下落した。

  ジェフリーズのストラテジスト、ブラッド・ベクテル氏は、雇用者数が市場予想を下回ったことはドルにとって「弔いの鐘」にはならないかもしれないが、インフレの解釈に与える影響を踏まえると、雇用よりも平均時給が予想を下回ったことの方が長期的には気掛かりだと述べた。

  カナダ・ドルは急伸。カナダ銀行が来週の政策会合で利上げを実施するとの観測が強まった。同中銀は7月にも金利を引き上げている。

  8月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比15万6000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万人増だった。家計調査に基づく8月の失業率は4.4%と、前月(4.3%)から上昇。平均時給は前月比0.1%増で、市場予想の中央値(0.2%増)を下回った。

  8月のISM製造業総合景況指数は58.8と、前月の56.3から上昇し、6年ぶりの高い水準。エコノミスト予想中央値は56.5だった。雇用指数が11年6月以来の高水準となった。

欧州時間の取引

  米雇用統計の発表を控え、相場の動きは限定的だったが、ユーロ高に大げさに反応する必要はないとするECB政策委員会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁発言を受けて、ユーロは1.19ドル台を維持した。

  ドルは対円で一時110円22銭を付けたあとは、110円12銭に上げ幅を縮小した。
原題:ECB Indecision Fuels Euro Slide, Dollar Rebound After Jobs Miss(抜粋)
EUR Stays Above 1.19 as Nowotny Supports Before NFP: Inside G-10(抜粋)

◎米国株:上昇、消費者マインドや製造業統計を好感

  1日の米国株は上昇。米雇用増のペースが鈍化したものの消費者マインド指数や製造業景況指数の上昇が好感された。

  S&P500種株価指数は0.2%上昇して2476.55。ダウ工業株30種平均は39.46ドル(0.2%)高の21987.56ドルだった。

  労働省の発表によると、8月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比15万6000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万人増だった。家計調査に基づく8月の失業率は4.4%と、前月(4.3%)から上昇した。

  米供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業総合景況指数は拡大ペースが加速し、6年ぶりの高い水準となった。またミシガン大学消費者マインド指数は前月比で上昇、3カ月ぶりの高水準に上昇した。

  シティグループ・グローバル・マーケッツのチーフ米エコノミスト、アンドルー・ホレンホースト氏は、「インフレ加速を見込んでいた市場参加者にとってはやや失望を誘う内容だったが、それでも予想とそれほど懸け離れているわけではない」と述べ、「市場も米金融当局も引き続き様子を見ている。特にインフレ見通しや景気浮揚をもたらす可能性のある政府の政策に注目している」と続けた。

  S&P500種業種別11指数のうち一般消費財サービスが上昇。テキサス州などを襲ったハリケーン「ハービー」の復興に伴い、ピックアップトラックの需要や洪水で失われた自動車の買い換え需要が高まるとみられている。

  ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の米大手自動車3社の株価はいずれも上昇した。ただ8月の米自動車販売統計によると業界全体で販売は予想を下回った。
原題:Stocks Rise After Weak Jobs Number; Oil Declines: Markets Wrap(抜粋)
U.S. Equities Rally for Fifth Day as Consumer Stocks Bounce
(抜粋)
Houston Rebuilding Plans Buoy Carmakers After August Sales Sag(抜粋)

◎米国債:下落、ISM製造業景況指数が予想上回る

  1日の米国債相場は下落。10年債相場は前週比では横ばいとなった。今週は地政学的な緊張などを背景に、10年債利回りは年初来低水準に下げる場面があった。

  この日の相場は、8月の米雇用者数や賃金の伸びが予想を下回ったことに反応して一時上昇したが、その後は下げに転じた。また米供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業総合景況指数が上昇し、市場予想も上回ったことで相場は下げを拡大した。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.17%。30年債利回りも5bp上げて2.78%。

  米労働省の1日発表によると、8月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比15万6000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万人増だった。また平均時給は前月比0.1%増で、市場予想の中央値(0.2%増)を下回った。7月は0.3%増だった。8月は前年同月比では2.5%増で、こちらも予想(2.6%増)に届かなかった。この統計に反応し、米国債は一時上昇する場面があった。

  その後発表された8月のISM製造業総合景況指数は58.8と、前月の56.3から上昇し、6年ぶりの高い水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は56.5だった。

  2年債と30年債の利回り差は約3bp拡大し、143bp。
原題:Treasuries End Week Little Changed After Yields Set New 2017 Low(抜粋)
原題:Payrolls in U.S. Rise 156,000; Wages Also Below Forecasts (2)(抜粋)
原題:U.S. Manufacturing Expanded in August at Fastest Pace Since ’11(抜粋)

◎NY金:続伸、11月以来高値から上げ縮小-指標強弱まちまち

  1日のニューヨーク金先物相場は続伸。米雇用統計が市場予想を下回った一方、ISM製造業景況指数は堅調だったことから、金は昨年11月以来の高値を付けた後に上げを縮小し、その後は値固めの展開となった。

  RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏は電話インタビューで、「イベント主導の上昇は常に発作的だ」と指摘。「いずれ金は上昇するだろう」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.6%高の1オンス=1330.40ドルで終了した。一時は1334.50ドルと、昨年11月9日以来の高値を付けた。

  銀先物12月限は1.4%上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値上がりした。
原題:Gold Climbs in Fits and Starts as Traders Weigh Up Mixed Data(抜粋)

◎NY原油:小幅続伸、ガソリン反落-米製油所が操業を再開

  1日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は小幅続伸。8月に月間25%急伸したガソリン先物は、ハリケーンの影響で閉鎖されていた米製油所の操業再開を受けてこの日は反落した。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「実際のところ、政府は状況に前向きに対応しできる限りのことをやろうとしている」と指摘。「製油所のいくつかに既に復活の兆しも見られ、戦略石油備蓄の100万バレル取り崩しも悪天候による不安の緩和につながっている」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物10月限は前日比6セント(0.13%)高い1バレル=47.29ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント11月限は11セント下げて52.75ドル。NYMEXガソリン10月限は1.8%安の1ガロン=1.7479ドルで引けた。
原題:Gasoline Slips as Gulf Coast Refiners Fire Up Shuttered Plants(抜粋)

◎欧州株:続伸、ストックス600は2週間ぶり高値-週間でも上昇

  1日の欧州株式相場は続伸。指標のストックス欧州600指数は2週間ぶりの高水準に上昇した。不動産株が売られたものの、鉱業株の大幅高で指数を押し上げた。

  ストックス欧州600指数は0.6%高の376.14で終了。週間でも0.6%高。この日の鉱業株指数は1.5%高となった。

  個別では、ボルボが7.3%高、フィアット・クライスラー・オートモービルズが5.5%高、ビベンディが5.2%高と上げが目立った。
原題:Europe Stocks Erase Weekly Loss as Miners Offset Property Drop(抜粋)

◎欧州債:中核国債が下落、ノボトニー氏発言やフランス大型入札発表で

  1日の欧州債市場では、ユーロ圏中核国債が長期債を中心に下落した。来週の大型供給に備える動きが見られた。ECB政策委員会のノボトニー氏が最近のユーロ上昇に大げさに反応する必要はないと述べてドイツ債先物が下げたほか、米ISM製造業総合景況指数が6年ぶりの高水準に上ったことも売り材料視された。

  フランスは来週、10年債、15年債、24年債、43年債などを最大90億ユーロ発行する予定で入札を実施する。市場が見込んでいたよりも数多くの年限で発行されることが明らかになり、ユーロ圏国債全般に売り圧力がかかった。

  ドイツ国債先物は下落。ロイター通信は最近、ユーロの上昇を懸念するECB当局者が増加していると報じたが、ノボトニー氏の発言はこれと相反する。
原題:Bunds Weighed by Nowotny, Supply, U.S. Data; End-of-Day Curves(抜粋)

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