日銀国債買い入れ、3-5年オペ減額-短中期需給に配慮との見方

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  • 9月期末に向け短いゾーンは国内勢も需要高まる傾向-東短リサーチ
  • 3-5年オペは3000億円に、短国オペ1000億円は異次元緩和下の最低

日本銀行

Bloomberg

日本銀行は中期ゾーンの国債買い入れオペを減額した。金利上昇に対応して7月上旬に増額した部分を削減した形だ。足元で金利のマイナス幅が拡大している国庫短期証券の買い入れ額も減らし、短中期ゾーンの需給逼迫(ひっぱく)に対応した措置との見方が出ている。

  日銀は1日午前10時10分の金融調節で、残存3年超5年以下の国債買い入れオペを前回から300億円減額の3000億円と通知した。7月12日に3300億円へ増額する前の水準に戻した。同ゾーンでの減額は5月1日以来となる。一方、残存1年超3年以下は2800億円、5年超10年以下は4100億円と、いずれも前回から据え置かれた。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「短中期ゾーンの需給が逼迫して金利低下が目立っていた中で、3-5年のオペは緊急的な手当てで増やした経緯はあったが、ついに減らす対応に出た」と指摘。「日銀は緩やかだがオペを減額する方向が見えたので、さすがにここからの金利低下余地は限られる」との見方を示した。

  もっとも、3ー5年の減額は市場で予想されており、日銀オペ通知後の債券先物9月物はほとんど反応せず、むしろ水準を切り上げ、一時7銭高の151円19銭まで上昇する場面があった。新発5年国債の132回債利回りはマイナス0.145%と、8月29日に付けた5月以来の低水準に並んでの推移が続いている。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「3-5年オペの減額は中短期ゾーンの金利低下に対応したものだが相場への影響はみられない」と指摘。「5-10年オペは減額されず、10年債に買い圧力もかかっている」と言う。

短国買い入れ

  午前の日銀金融調節で同時に通知された国庫短期証券の買い入れは、前回2500億円を下回る1000億円と、1回の買い入れ額としては2013年4月の異次元緩和導入以降の最低まで減額された。同買い入れは通常、毎週1回のペースで実施され、購入額は足元の需給動向を踏まえて日銀金融市場局が決める。

  東短リサーチの寺田寿明上席研究員は、「9月期末を控えて短いゾーンの国債には国内投資家から需要が高まる傾向があり、海外投資家の需要も強い中、足元の需給逼迫に配慮したものだろう」との見方を示した。

  前日に入札が実施された国庫短期証券3カ月物の705回債利回りが一時マイナス0.4%台と約5カ月ぶりの水準まで急低下しており、国内外の投資家からの需要で需給が引き締まっている。

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