ノバルティスのがん新薬を米FDA承認-患者の細胞を活用する仕組み

  • 小児・若年成人の急性リンパ性白血病患者向けに承認
  • 「キムリア」の価格は約5200万円に設定

米食品医薬品局(FDA)は30日、スイスのノバルティスの画期的ながん治療薬「キムリア」を小児・若年成人の急性リンパ性白血病(ALL)患者向けに承認した。キメラ抗原受容体T細胞(CAR―T)療法として知られる新種の治療薬が承認されたのは初めて。

  CAR―T療法は、患者の免疫細胞を取り出して操作し、侵襲性の強い血液がんであるALLの細胞を攻撃させる仕組み。ノバルティスは1回投与のキムリアの価格を47万5000ドル(約5200万円)に設定する。

  同社は60万-75万ドルに価格を設定したとしても、高い費用対効果を実現できたと説明。この分野の標準的な治療薬の価格帯ないしそれを下回る水準に収まっていると、米がん治療薬事業の責任者ビル・ヒンショー氏は語った。

  小児・若年成人患者の腫瘍が、治療開始から1カ月以内に反応を見せた場合のみ、支払いが発生する仕組みについてノバルティスは米政府と合意した。この合意は高額な1回投与の治療薬を開発中の他の医薬品メーカーにも影響を及ぼす可能性がある。

  CAR―T療法をめぐっては、ギリアド・サイエンシズが28日、同業の米カイト・ファーマを約119億ドルで買収することで、同社と合意した。カイトは独自のCAR―T療法を開発しており、11月29日までにFDAが審査結果を発表する予定。
原題:Breakthrough Cancer Therapy for Dire Cases Gets FDA Approval (3)(抜粋)

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