米アップル、東芝の半導体子会社を巡りベインと協議-関係者

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Toshiba Corp's digital high capacity (SDHC) memory cards

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

東芝が進めているメモリー事業売却を巡り、買い手候補として米アップルが新たな動きを見せている。米ウエスタンデジタル(WD)やKKRが構成する陣営に対抗すべく、米投資会社ベインキャピタルと協議していると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  ベインはこれまでに官民ファンドの産業革新機構日本政策投資銀行などと組んで約2兆1000億円規模の買収案を提示していた。アップルは、「iPhone(アイフォーン)や「iPad(アイパッド)」といった製品に東芝製フラッシュメモリーを使用しており、韓国サムスン電子からの供給に過度に依存することを避けるために東芝からの安定的な調達を維持したい考えだという。

  カナコードのアナリスト、マイケル・ウォークリー氏は「この種のメモリーの供給は不足しており、主要な半導体メーカーと足並みをそろえ、長期的な供給を固定化させたいという意向がある」と指摘した。

  東芝は上場廃止基準となる2期連続の債務超過を解消するため、4月にメモリー事業を分社化して設立した東芝メモリの売却資金を充てる計画だ。WDやアップルなどから買収提案が示される中、東芝は31日午前に取締役会を開催した。

  東芝メモリの売却を巡っては、東芝の合弁相手であるWDが第三者への売却は合弁契約に違反するなどとして国際仲裁裁判所に売却の差し止めを申し立てていた。東芝は6月下旬に優先交渉先としてベインや革新機構などの日米韓連合を選んでいたが、同連合はWDとの係争が解決するまでは買収資金を支払えないとの立場で協議が難航していた。

  同関係者によると、協議が長引いていたことから、所管官庁の経済産業省もWD陣営からの買収提案を受け入れるよう東芝に圧力を強めていた。しかし、一部の東芝幹部や売却交渉のアドバイザーはWD陣営が示した直近の提案内容に反発。東芝メモリや親会社である東芝自体の利益を守れないとして難色を示していたという。こうした中でアップルの提案が表面化した。

  アップルの広報担当者に電子メールと電話で取材を試みたものの、回答は得られていない。東芝広報担当の平木香織氏は売却交渉の詳細についてコメントを控えた。アップルとベインの協議についてはNHKが先に報じていた。

原題:Apple Is Said in Talks With Bain for Toshiba Chips Business(抜粋)

(第4段落に取締役会などについて追加しました.)
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