きょうの国内市況(8月30日):株式、債券、為替市場

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●日本株は反発、北朝鮮情勢への過度な警戒和らぐ-内外需業種広く買い

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  東京株式相場は反発。北朝鮮によるミサイル発射で高まった地政学リスクへの過度な警戒感が和らいだ。為替が円安方向に振れたことも投資家心理にプラスに働き、電機など輸出株、鉄鋼や化学など素材株、海運、倉庫、食料品株と幅広い業種が高い。

  TOPIXの終値は前日比9.89ポイント(0.6%)高の1607.65と反発、日経平均株価は143円99銭(0.7%)高の1万9506円54銭と3営業日ぶりに上げた。

  セゾン投信の瀬下哲雄ポートフォリオマネジャーは、北朝鮮によるミサイル発射を受けた前日の日本株売りは「結果的に行き過ぎだった。北朝鮮の挑発は続くものの、米国、中国、ロシアという国際的な枠組みの中で、不測の事態に発展するような動きにはならない」との見方を示した。

  東証1部33業種は海運、倉庫・運輸、水産・農林、鉄鋼、食料品、電機、電気・ガス、医薬品など30業種が上昇。鉄鋼は、マッコーリーが投資判断を2段階上げた大平洋金属の急伸が寄与した。鉱業、石油・石炭製品、非鉄金属の3業種は下落。鉱業と石油は、前日のニューヨーク原油先物が0.3%安と続落したことがマイナス要因。

  売買代金上位では、ゴールドマン・サックス証券が目標株価を上げたソニー、新薬候補が米食品医薬品局(FDA)の画期的治療薬に指定された第一三共が高い。みずほ証券が目標株価を上げた旭化成も買われた。半面、スマートフォン向け新ゲームのリリースなど好材料が出尽くしたとみられたKLabが急落。野村証券が生産能力の増強加速を警戒したSUMCOも安い。

  東証1部の売買高は17億530万株、売買代金は2兆2247億円、代金が2兆円を上回るのは8営業日ぶり、大引け時にJPX日経400の銘柄入れ替えに伴うリバランスの影響があった。上昇銘柄数は1357、下落は540。

●長期金利上昇、リスク回避一服やゼロ%割れに抵抗感-オペ結果で買い

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  債券相場は反落。長期金利は上昇した。北朝鮮のミサイル発射で高まった地政学リスクへの過度な懸念が緩和し、リスク回避の動きが一服したことで売りが優勢になった。市場では長期金利がゼロ%まで低下したことによる反動やマイナス圏突入への抵抗感が強いとの見方が出ていた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.005%で開始し、0.01%まで上昇。いったんはゼロ%を付けたが再び0.005%に戻した。前日は4月19日以来のゼロ%まで低下していた。新発20年物161回債利回りは1.5bp高い0.555%まで売られた後、0.54%に戻した。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「前日の米国市場でリスク回避の流れが一服し、買われ続けてきた先物やゼロ%を付けた10年債は高値警戒感が強まった」と指摘。「日銀はすきあらば国債買いオペ減額の方向で、再びゼロ%を試してマイナス圏を買い進むのは抵抗感がある」と言う。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比2銭安の151円24銭で取引を始め、151円08銭まで売られた。日銀オペ結果を受けた午後は151円22銭まで下げ幅を縮小したが、結局11銭安の151円15銭で引けた。

  日銀が実施した長期国債買い入れオペは、残存「5年超10年以下」が4100億円、「10年超25年以下」は2000億円、「25年超」は1000億円と、いずれも前回から金額が据え置かれた。「5年超10年以下」の応札倍率が2.78倍と6月14日以来の低水準になったほか、「10年超25年以下」や「25年超」は2倍台前半に低下した。

●ドル・円は110円台を回復、北朝鮮情勢巡る緊張一服で円売り優勢

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  東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=110円台を回復した。前日の米国時間に北朝鮮によるミサイル発射を受けたリスク回避の円買いの動きが一服し、反発した流れを引き継いだ。

  ドル・円は午後3時42分現在、前日比0.4%高の110円15銭。欧州時間にかけて上値を拡大し、一時110円17銭と17日以来の高値を付けた。前日の海外時間には一時108円27銭と4月17日に付けた年初来安値108円13銭に迫ったが、米国株が持ち直す中、109円90銭まで反発していた。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、北朝鮮情勢が為替相場に及ぼす影響について、「短期的なリスク回避は材料として連続性がないと、米国の今週の一連の物価関連指標や本日のトランプ大統領の税制改革に関する発言、週末の米雇用統計を控えている中では長続きしづらい」と指摘。ドル・円相場を巡る短期的なポジションは、前日安値からの急反発で「ほぼ中立化してきている」と述べた。

  三菱東京UFJ銀行のグローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは、ドル・円相場について、株価が上昇したことから「ドル・円は戻りを試す時間帯になっている」と説明。その一方で、「低インフレによる米利上げへの不透明感や債務上限引き上げ問題などによるドル安基調は変わっていない」ことに加え、9月9日の北朝鮮建国記念日といった北朝鮮リスクも残るとし、「110円台では上値が重そう」と述べた。

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