ウォール街が債務上限問題で緊急対策準備-財務長官の議会説得待たず

  • SIFMAはTMPGと同様に2011年と13年の緊急時計画を見直し
  • ムニューシン長官は9月29日を上限引き上げの重要な期限と位置付け

世界最大の債券市場を揺るがす混乱を回避したい主要業界団体は、ムニューシン米財務長官が米国の借り入れ能力を使い尽くす前に連邦債務上限引き上げを議会に説得できるか手をこまぬいて傍観しているわけではない。

A Wall Street sign hangs in front of American flags outside the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Monday, July 31, 2017. U.S. stocks fluctuated to end a month of gains spurred by corporate results and growing optimism in the strength of the global economy. Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

A Wall Street sign hangs in front of American flags outside the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S.

Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

  14兆1000億ドル(約1547兆円)規模の米国債市場の自主規制機関である米証券業金融市場協会(SIFMA)は、議会による上限引き上げが間に合わない場合に市場の混乱を軽減することを目指し、過去の対応を見直している。SIFMAが主に注目しているのは、債務返済が遅れた場合にトレーディングや決済、受け渡しなどの業務にどう影響するかだ。

  SIFMAのマネジングディレクター兼アソシエート・ゼネラルカウンセルのロバート・トゥーミー氏は「われわれは会員と協力し、過去の債務上限問題発生時にまとめた想定を振り返り、見直している」と述べ、「異なる状況について作戦を立てている。債務返済日の変更が生じた場合に、行う必要がある電話会議に関してメンバーを組織している」と説明した。

  共和党のマコネル上院院内総務は今月、議会が期限内に上限を引き上げると言明した。財務省は3月以降、特別措置を利用して上限突破を回避している。ムニューシン長官は9月29日を議会による上限引き上げの「極めて重要な」期限と位置付けている。議会予算局は(CBO)はウォール街の予想と同様、米政府が10月中に法廷借り入れ上限に達するとの見通しを示している。

  ニューヨーク連銀が後援する米財務省証券市場慣行に関する懇談会(TMPG)もSIFMAと同様、2011年と13年に債務上限問題が行き詰まった際に準備した危機管理計画を洗い出している。TMPGの計画では、元本やクーポンの遅延時の取り扱いや、債務上限引き上げ後の遅れた返済に対する補償が含まれていた。

原題:Wall Street, Not Waiting on Mnuchin, Readies Debt-Limit War Room(抜粋)

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